各国の仮想通貨・ICOへの規制状況一覧
2018年3月追記:世界的に統一した仮想通貨への規制が作られると言われていたG20が3月19日から20日にかけて、開催されました。
仮想通貨への規制がすぐにされることはありませんでしたが、今後の仮想通貨規制の方針が示されましたので、G20関連の記事は要チェックになります。
仮想通貨がマネーロンダリング(資金洗浄)やテロ資金に使用されているという指摘があることや、ICOを始めとする仮想通貨関連の詐欺が横行したことで、これまで法規制が十分に整っていなかった仮想通貨への規制方針が各国で示されるようなりました。
仮想通貨やICOへの規制は、「全面規制」と「健全運営のための規制」の2種類に大きく分けられ、各国の対応が大きく別れているというのが現状です。
仮想通貨に厳しい姿勢を取る国
中国
中国は、仮想通貨への規制が最も厳しい国の1つです。2017年には、「ICOの全面禁止」、「中国本土の取引所の閉鎖」などの非常に厳しい規制が実施され、2018年に入り、中国本土の投資家の仮想通貨取引を禁止する方針が示されました。
すでにBinanceやKucoinといった大手取引所は、中国本土のユーザーへサービスの提供はしないことを発表しています。
韓国
韓国も、中国と同じく仮想通貨に対しては厳しい規制方針を示しています。しかし、「仮想通貨取引禁止法案を準備」の法相の発言に対して、国民から大きく反発があったことで、現在は規制への方針を懐柔させています。
また、ICO禁止の状況も緩和する計画が報じられるなど、最近は仮想通貨規制への姿勢が明らかに変化しています。
インド
インドは、ブロックチェーン技術に対しては評価しているもの、仮想通貨に対しては否定的な姿勢を取っています。インドの財務大臣が「仮想通貨を法定通貨として認めない」と発言するなど、仮想通貨への規制は今後厳しくなっていくことが予想されます。
メキシコ
メキシコは、仮想通貨を始めとしたフィンテック分野全般への規制法案が成立予定です。メキシコは、麻薬組織などの反社会的組織が多く存在しています。そうした組織が仮想通貨を使ったマネーロンダリングを行うことを危惧する声も上がっています。
仮想通貨に比較的前向きな姿勢を取る国
アメリカ
アメリカは仮想通貨に対しては前向きな姿勢を取っています。
これまでは州ごとにバラバラな規制が取られていましたが、SEC(アメリカ証券取引委員会)は統一基準を設けることを示唆しており、今後投資家保護のための国レベルの規制が制定される可能性があります。
しかし、規制は仮想通貨を禁止にするものではなく、投資家を保護する目的のものである可能性が高いと言えます。
シンガポール
シンガポールは副首相が「現時点で仮想通貨を規制する方針はない」と発言するなど、仮想通貨に対して、前向きな姿勢が取られています。
日本
日本は仮想通貨に対して、比較的前向きな姿勢を取っている国の1つです。しかし、コインチェックのNEMハッキング事件などをきっかけに、仮想通貨取引所への監視は強まっており、今後投資家保護のための規制が強化される可能性も十分に考えられます。
特にICOに対しては、規制が強化されていくと考えられています。