ビットコイン・仮想通貨投資のリスク・危険性について
仮想通貨やビットコインには多くのリスクや危険が潜んでいます。全てのリスクを事前に防ぐことは不可能ですが、事前にリスクを把握しておくことで、リスクをヘッジし、被害を最小限に抑えることができます。
特に初心者の方に絶対に知っておいて欲しい内容をまとめましたので、少し長くなりますが、最後まで読んでいただければと思います。
価格変動
ビットコインを始めとする仮想通貨は、株やFXなどと比較して価格変動が大きく(ボラティリティが高く)、短時間で大きな含み損を抱えるリスクが非常に大きいです。
特に草コインと呼ばれる時価総額の低いコインには、ボラティリティが非常に高く、短時間で数倍になることや、数分の1に価格が変わることが頻繁に起こっています。仮想通貨は、株やFXよりもハイリスク・ハイリターンの投資であることを認識しておきましょう。
政府や国による規制
仮想通貨は、まだ法規制が十分に進んでいるとは言い難く、ある日突然規制の対象になる可能性も少なくありません。特に中国は、2017年にICOの全面禁止、本土の取引所の閉鎖など、規制を押し進めており、こうした規制の影響で、仮想通貨の価格に悪影響を及ぼすことも少なくありません。
日本でも、今後仮想通貨やICOへの規制が進む可能性があり、政府や国の動向には注意が必要になります。
カウンターパーティーリスク
カウンターパーティーリスクとは、金融用語であり、以下のような意味を持ちます。
デリバティブ取引の相手方(カウンターパーティ)が契約満期前に経営面で行き詰まり、契約上定められた支払いが履行されないリスクのこと
参考サイト:https://www.ifinance.ne.jp/glossary/derivatives/der153.html
仮想通貨におけるカウンターパーティーリスクとは、取引所がハッキング被害などに遭ったなどの理由から、取引所に預けていた資産が補償がされないことになります。
実際に日本でも、2014年にマウント・ゴックス社の顧客資産が消失するという事件が発生しています。また、2018年1月にコインチェックから580億円相当のNEMがハッキングされる事件も発生しており、取引所に資産を預けっぱなしにしておくリスクが改めて顕在化した形になりました。
コインチェックのハッキング事件については、【2018年1月26日、コインチェック(Coincheck)の一連の騒動まとめ】にまとめてありますので、こちらも参考にしてください。
詐欺
仮想通貨は様々な種類があり、ビットコイン以外にも、アルトコインと呼ばれる1000種類以上の仮想通貨が存在しています。そのうち草コインと呼ばれる時間総額が低いコインの中には、最初から詐欺目当てのものが混ざっています。
また、新たな資金調達方法として注目され、投資家も大きな利益を得るチャンスがあるICO(クラウドセール)の多くも詐欺であると言われており、大切な資産を騙しとられるリスクがあります。
ICOの詐欺の見分け方については、【ICO詐欺の見分け方と事例】を参考にしてください。
送金ミス
仮想通貨を他の取引所のウォレットなどに送金するとき、送金アドレスを間違えてしまうと、コインを消失させることになります。送金アドレスは長い文字列になっているため、手入力をすると間違えやすく、リスクが高いと言えます。
- 送金アドレスは手入力ではなく、コピー&ペーストで入力する
- 始めて使うアドレスに送金するときは、まず試しに少額で送金をしてみる
上記の対策を必ず行うことを当サイトは推奨します。
ビットコインの送金詰まり
これは、ビットコイン以外の仮想通貨には当てはまらないリスクになりますが、ビットコイン(BTC)は「スケーラビリティ問題」を抱えており、送金時間が長くなることが多いです。(場合によっては、着金に1日以上かかることもあります。)
ビットコインの送金詰まりは、BLOCKCHAINというサイトで確認することができますが、多い時で20万件以上の未承認取引が発生していることがあります。
ビットコインの送金時間を早くするためには、取引の承認を行うマイナーに支払う送金手数料を高くすればよいですが、すでにビットコインの送金手数料は高騰しており、送金スピードを上げるためには、高額な手数料が必要になります。
ビットコインの送金詰まりが多く発生しているときは、ビットコインキャッシュ(BCH)など、他の通貨で送金することを検討すると良いでしょう。
仮想通貨・ビットコインのリスク・危険の回避方法
これまで見てきたリスクの中で、特に気をつけるべきリスクは、「価格変動リスク」と「カウンターパーティーリスク」になります。それぞれの対策を見ておきましょう。
安全性の高い取引所を利用する
「セキュリティ」や「安全性」は、取引所を選ぶ上で非常に大切な要素になります。コインチェック事件で話題になった「顧客資産をコールドウォレットに保管しているのか」、「マルチシグ対応(秘密鍵を分割して管理すること)がされているのか」などはもちろん、「サイトのSSL対応」、「補償制度」など着目するべき点は多くあります。
国内取引所では、セキュリティの観点からは、ビットフライヤーが最もおすすめの取引所になります。ビットフライヤーは大手企業の多くが株主と参加するなど信頼性も高く、セキュリティも世界一(※)であると評を受けています。
※ Sqreen 社調べ。2018年1月発表、世界140の仮想通貨取引所を対象に調査。
bitFlyerの登録で分からないことがあったら【ビットフライヤー(bitFlyer)の口座開設、登録、本人確認方法】を参考にしてください。
bitFlyerはセキュリティで世界一と評価されました。https://t.co/JmhB5jv6AU pic.twitter.com/D4LeRUicPa
— 加納裕三 (Yuzo Kano) (@YuzoKano) 2018年2月3日
またさらに詳しく安全な取引所について知りたい方は、【仮想通貨・ビットコイン取引所を安全性、信頼性で比較!】を参考にしていただければと思います。
分散投資
1つの銘柄だけに投資しておくと、大きく値上がりしたときは大きな利益を上げることができますが、その銘柄が大きく下落した際に、大きな損失を被ることになります。そのため、様々な種類の仮想通貨に分散投資して、リスクを抑えることをお勧めします。
それでも仮想通貨全体の価格が下落してしまったときは、大きな含み損を抱えるリスクがありますが、1つの銘柄に集中するよりは、リスクが小さいと言えます。どの通貨に投資すれば良いのか迷う人は、【仮想通貨おすすめランキング!人気銘柄を時価総額・将来性で比較!】も参考にしてください。
コールドウォレットの利用
取引所に資産を預けっぱなしにしておくのは、大きな危険が伴うため、インターネットに接続されていないコールドウォレット(ペーパーウォレット)を利用することをおすすめします。