TAOTAO(タオタオ)とは?
TAOTAO(タオタオ)とは、ヤフーの完全子会社であるZコーポレーションが資本出資をする日本の仮想通貨取引所です。
大幅な市場価格の下落に伴い、仮想通貨取引に対してネガティブな印象をもつ方も少なくないようですが、楽天やLINEなどの優良企業が仮想通貨取引市場への参入を表明し関連会社の設立も行っていることから、仮想通貨取引はますます活性化することが予想されます。
国内初のポータルサイトサービスを運営し様々な業種への事業展開を積極的に行うヤフー株式会社は仮想通貨取引所「ビットアルゴ」を買収し、仮想通貨取引業界へ参入しました。
厳密には従来の運営会社である株式会社シーエムディーラボが60%、ヤフーの完全子会社であるZコーポレーション40%の比率で出資が行われた資本参入の形となりますが、ヤフーの資金提供を受けた仮想通貨取引所TAOTAOの今後の運営に注目が集まっています。
ヤフーが関連していることもあり、口座開設やログインはYahoo!IDが利用できることもユーザーにとっては利便性が高く、今後多くのユーザーの利用が考えられます。
ビットアルゴとは?
仮想通貨取引所「ビットアルゴ取引所東京」は2017年5月に設立され、2018年12月には関東財務局より仮想通貨取引業者の認可(関東財務局 第00011号)を受けた仮想通貨取引所です。
株式会社シーエムディーラボが運営を行っていたものの、2018年4月にZコーポレーションが資本参入を行い2018年7月に100%子会社の株式会社ビットアルゴ取引所東京を設立し運営譲渡を行いました。
しかし、運営譲渡を行って1ヶ月で関東財務局から法人格が異なる事に対し「親会社の継続事業ではなく子会社として別途仮想通貨事業者登録が必要」との指摘を受け運営が停止しました。
運営停止前に資本参入を行ったヤフーは再開目標を2019年5月中旬に定め、システム更新や顧客管理、内部統制を含めたセキュリティ面のブラッシュアップを行い2019年2月にはTaoTao株式会社への社名変更、公式サイトのリニューアルを行いました。
また、2019年3月25日より4月17日まで「TAOTAOオープン記念!事前登録&お取引で最大11,000円キャッシュバックキャンペーン」を実施するなど順調に仮想通貨取引所の再開に向けた準備を進めていると言えます。
株式会社シーエムティーラボと代表者の尹 煕元(ゆん ひうぉん)氏とは?
ビットアルゴ取引所東京を設立した株式会社シーエムティーラボは金融工学・医用工学・農工学の3つの工学を基本とした研究やシステム開発を目的とした研究者集団として2007年に設立されました。
金融工学の研究対象として仮想通貨を取り扱い、ビットアルゴ取引所東京を設立しTaoTao株式会社への社名変更後も代表者を務めましたが、2019年3月28日付けでTaoTao株式会社の代表取締役を退任、後任にはヤフーのグループ企業ワイジェイFX株式会社 代表取締役社長 荒川 佳一朗(あらかわ けいいちろう)氏が就任しています。
尚、尹 煕元氏は現在もTaoTao株式会社に対し60%の出資比率を持つ株式会社シーエムティーラボの代表取締役であることからTaoTao株式会社の運営に大きな影響力を持ち続けていると考えられます。
TAOTAOを運営するTaoTao株式会社とは?
ヤフーの資本参入を受けセキュリティなどのシステムの一新や社名変更を行い、2019年春にリニューアルオープンする仮想通貨取引所TAOTAOの運営を行うのがTaoTao株式会社です。
仮想通貨取引所としてビットアルゴを設立した株式会社シーエムティーラボ、100%子会社としてビットアルゴの運営を引き継いだものの関東財務局からの指摘を受けた株式会社ビットアルゴ取引所東京、ヤフーの資金参入を受け入れ社名変更を行ったTaoTao株式会社は3代目の運営会社となります。
資本参入を受け入れたことでTaoTao株式会社はヤフーのグループ企業となり、ヤフーの培った技術の支援を受けることが可能となり、代表者もヤフーのグループ企業ワイジェイFX株式会社の代表取締役社長である荒川氏が兼任することとなっています。
しかし、既にふれたとおり出資比率は株式会社シーエムティーラボの60%に対し、ヤフー側の窓口となるZコーポレーションは40%と比率が低いため今後の運営会社の動向には注目するべきだと言えるでしょう。
代表取締役 荒川 佳一朗氏とは?
画像:https://www.yjfx.jp/profile/message.html
荒川氏は慶応義塾大学卒業後、2002年にソニー株式会社・2006年ヤフー株式会社・2011年ソニー生命保険株式会社・2012年ヤフー株式会社とキャリアを積み、2017年にヤフーのグループ企業ワイジェイFX株式会社の代表取締役社長に就任し現在に至ります。
ビットアルゴ設立から代表を務めてきた尹 煕元氏は2019年3月28日付けでTaoTao株式会社の代表取締役を退任、後任にはヤフーのグループ企業ワイジェイFX 代表取締役社長 荒川 佳一朗氏が就任しています。
TaoTaoとワイジェイFX両社の代表取締役社長を兼任することになりますが、ワイジェイFX同様「マネーライフの課題解決」を目標にTAOTAOでの仮想通貨取引を力強く牽引するのではないかと期待されています。
ビットアルゴ取引所東京からTAOTAO(タオタオ)への名称変更
シーエムディーラボが設立した仮想通貨取引所はビットアルゴとして運営されていましたが、ヤフーの資金参入を受け入れセキュリティなどのシステム改善を行い公式サイトのリニューアルが行われました。
また、2019年2月に運営社名をTaoTao株式会社、取引所はTAOTAOへと変更を行ったことを2月4日に公式サイト内で発表しています。
TAOTAO(タオタオ)の名前の由来
中国三大宗教の1つである道教では道(TAO)は宇宙と人生の根源的な不滅の真理を指す中心概念として捉えられています。TAOTAOは道を繰り返すことで数々のアイデアに無限の機会を提供する「新しいお金の道」とブロックチェーン技術を用いた仮想通貨が切り開くグローバルで豊かな社会の実現を目指す「新しい豊かな世界の道」を表しています。
TAOTAO(タオタオ)は業界トップクラスの安全性
ヤフーの資金参入を受け入れたことでヤフーグループに加入したTAOTAOはヤフーが長年培ってきたインターネット・セキュリティーの技術のサポートを受け、安全性が飛躍的に向上したと考えられます。
セキュリティレベルの高さは仮想通貨取引所選定の非常に重要なポイントとなった現在、日本を代表するポータルサイトを長年運営するヤフーや、ヤフーの親会社のソフトバンクの技術が導入されることはTAOTAOのユーザーが安心して仮想通貨取引を行えることを意味していると言えるでしょう。
TAOTAO(タオタオ)が導入するマネージドセキュリティサービス for Imperva Incapsulaとは?
画像:https://www.softbanktech.co.jp/service/list/managed-security-service/mss-for-imperva-incapsula/
マネージドセキュリティサービス for Imperva Incapsulaはソフトバンク傘下のソフトバンク・テクノロジー社が提供するセキュリティサービスで、24時間365日体制でのセキュリティシステムの監視・運用を行い、サイバー攻撃の予兆と攻撃自体の早期対応を実現、サイバー攻撃から顧客資産を保護するセキュリティシステムです。
資本参入を行ったヤフーがソフトバンク・グループに属していることでTAOTAOにソフトバンク・テクノロジー社が提供するセキュリティサービスを実装することが実現したと考えられます。
TAOTAO(タオタオ)の取扱い通貨銘柄
仮想通貨取引所TAOTAOで取り扱われる仮想通貨銘柄は、次に挙げる5銘柄となっています。
- BTC(ビットコイン)
- ETH(イーサリアム)
- XRP(リップル)
- LTC(ライトコイン)
- BCH(ビットコインキャッシュ)
上記5銘柄全てがレバレッジ取引で取り扱われ、現物取引に対応しているのはBTC・ETHの2銘柄のみとなっていることから、TAOTAOはレバレッジをかけた積極的な取引を行いたい方向けの仮想通貨取引所だと言えるでしょう。
TAOTAO(タオタオ)の取扱通貨銘柄の特徴
ビットコイン
ビットコインは、2009年にSatashi Nakamotoという人物の論文がきっかけで作られた最初の仮想通貨です。通貨単位はBTCです。
最近では、送金速度やマイニング効率などがビットコインよりも優れた複数のアルトコインの存在が存在していますが、ビットコインは初めてできたデジタルゴールドという見方が多く、仮想通貨界最大の時価総額を記録し続けています。マイニングのアルゴリズムはPOW(proof of work)を採用しています。
ビットコインに関して詳しくは以下を参考にしてください。
イーサリアム
ビットコイン以外の仮想通貨はアルトコインと呼ばれますが、アルトコインを代表する存在が2014年にリリースされたイーサリアムです。通貨単位はETHでビットコインに次ぐ仮想通貨界第2位の時価総額を記録しています。
スマートコントラクトの技術を利用し、様々な「契約情報」や「履行条件」などもブロックチェーン上に記録する機能を装備しています。
現在はビットコインと同様にPOW(proof of work)を採用していますが、今後のアップデートにより、POS(プルーフ・オブ・ステーク)に移行していくと発表されています。
創業者はヴィタリック・ブテリン。
また、イーサリアムをベースにしたトークン作成規格であるERC-20では、多くのアルトコインが生成されています。
イーサリアムについて詳しくは以下を参考にしてください。
リップル
日本円と米ドルなど異なる法定通貨取引の橋渡しを行うブリッジ通貨として2013年にリリースされたのがリップルです。Googleや東京三菱UFJ銀行と提携を行うなど信用の高い通貨として国内で人気の高い通貨銘柄だと言えるでしょう。通貨単位はXRPで仮想通貨界第3位の時価総額を記録しています。
リップルの特徴としては、圧倒的な処理速度です。1秒間にビットコインが処理できる取引は約16件であることに比べ、リップルの場合は1秒で1,500件もの取引を処理できるようになっています。
TechCrunch(テッククランチ)の創立者であり、Arrington XRP Capitalの創業者のMichael Arrington(マイケル・アーリントン)氏のツイートでは、「約5,000万ドル分のリップルを2秒で送金。かつ手数料はたった30セントだったと報告しています。」
We moved $50 million dollar worth of XRP into our company in 2 seconds and it costed 30 cents. There is no way to do that with fiat or Bitcoin.
— Steven Bull From the Diep (@DiepSanh) October 18, 2018
Michael Arrington - Arrington XRP Capital#XRPcommunity #XRP #XRPthestandard #XRPinseconds pic.twitter.com/opHJ2Fwu0B
リップルは日本とも関わりが深く、北尾吉孝氏が代表を務めるSBIグループは米国Ripple社の株式を約10%保有しています。
また、SBI Ripple Asiaを起ち上げ、60%の資本をSBIが持ち、各種金融機関や送金事業者向けのリップルソリューションを提供しています。
日本にも、「リップラー」と呼ばれるガチホ勢がいるなど、多くの日本人に愛されている仮想通貨です。
リップル(XRP)に関して詳しくは以下を参考にしてください。
ライトコイン
ビットコインリリースの2年後の2011年に取引承認作業の簡素化を行い「より実用的な仮想通貨」として実体経済の決済に使用される社会インフラを目指してリリースされたのがライトコインです。通貨単位はLTCで仮想通貨界第4位の時価総額を記録しています。
ライトコイン開発者のチャーリー・リー氏は、2017年12月に自身が保有していたライトコインを全て売却しています。
チャーリー・リー氏はツイッターでも度々ツイートをしており、自身がライトコインを保有していることで、個人の利益のための発言と批判されることを避けることが目的としています。
ライトコインについて詳しくは以下を参考にしてください。
ビットコインキャッシュ
2017年のハードフォークでビットコインから分裂した通貨銘柄です。仮想通貨の代名詞とも言えるビットコイン由来の通貨であることから人気が高くリリース直後から多くの取引所で取扱われ、現在仮想通貨界第5位の時価総額を記録しています。通貨単位はBCHです。
ビットコインキャッシュもビットコインと同様に、POWを採用しており、度々マイニングシェアの問題が表に出ます。
2018年下旬には、ビットコインキャッシュのハードフォークをめぐって、ハードフォーク後の二つの通貨がハッシュウォーを引き起こしました。
「ビットコインキャッシュABC派のBitmain創業者のジハン・ウー氏とBITCOIN.COM創業者のロジャー・バー氏」対「ビットコインキャッシュSV派の自称ナカモトサトシのクレイグ・ライト氏」の対立はABC派に軍配が上がりました。
現在はビットコインキャッシュABCがビットコインキャッシュを名乗れることになっています。
日本の仮想通貨取引所各社は、分岐したビットコインキャッシュSVを日本円換算でユーザーに付与すると発表しています。
ビットコインキャッシュについて詳しく知りたい方は以下を参考にしてください。
TAOTAO(タオタオ)の取引手数料/入金手数料/出金手数料/送金手数料は?
仮想通貨取引を行う際に気になるのが取引所で発生する各種手数料ですが、TAOTAOでの手数料はほとんどが無料となっている点が大きな特徴だと言えます。
TAOTAOで発生するのはレバレッジ取引時にポジションを翌日に持ち越す時にかかる管理料「建玉管理料」のみとなっており、次に挙げる手数料は無料となっています。
- 口座開設及び口座管理手数料
- 法定通貨(日本円)の出入金手数料
- 現物取引、レバレッジ取引、ロスカットなどの取引手数料
- 仮想通貨の送受金手数料
但し、手数料に関しては今後変更される可能性があるので利用の際には手数料無料が継続されていることを確認する必要があります。