アーべ(Aave)とは?分散型のレンディングプラットフォームを開発するプロジェクトを徹底解説!

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アーべ(Aave)の概要

AAVEの概要
基本情報仮想通貨名アーベ(Aave)
ティッカーシンボルAAVE
発行開始年月2018年9月
主な利用用途レンディングプラットフォームAaveでの利用
発行状発行主体Aave Sagl
発行方法旧プロジェクトで発行されたETHlend(LEND)と100LEND=1AAVEの比率で交換する
上限発行量16,000,000AAVE
発行可能数の変更不可
発行予定・発行条件LENDとの交換によって新規発行される
価格移転記録コンセンサスアルゴリズムPoS(Proof of Stake)

 

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アーべ(Aave)の発行主体(財団など)について解説

アーベ(Aave)の発行主体は、Aave Sagl(アーベ社)です。アーベ社はスイスのキアッソという街にあるブロックチェーン企業です。

 

元々アーベはETHlend(イーサレンド)という名前のプロジェクトで、同名のイーサレンド社が運営していました。しかし新しくアーベプロジェクトが発足すると共にアーベ社が設立され、イーサレンド社はアーベ社の子会社となっています。

 

アーべ(Aave)のCEOについて

 

アーベ社のCEOはStani Kulechov(スタニ・クレチョフ)氏です。クレチョフ氏はフィンランド出身で、ヘルシンキ大学で法学を学び、大学在学中から法務調査などの経験を積んでいました。

 

また大学在学中にイーサリアムに触れたことをきっかけにDeFiに関心を抱き、2017年6月にイーサレンドを設立しました。現在も個人投資家やブロックチェーンの専門家として、ブロックチェーン関連の事業に幅広く参加しています。

 

アーべ(Aave)のCTOについて

 

アーベ社でCTOに該当する役職に就いているのはAnthony Akentiev(アンソニー・アケンティエフ)氏です。アンソニー氏はアーベ社においてブロックチェーンディベロッパーを務めています。

 

アンソニー氏はC++というプログラミング言語を用いたソフトウェア開発で12年以上の経験を有しています。加えてスマートコントラクトを記述するためのプログラミング言語であるSolidityの経験も積みました。

 

アーベの前身であるイーサレンドのころからブロックチェーン構築に携わっているほか、crypto.tickets(クリプトチケッツ)というプロジェクトにCTOとして参加しました。

 

アーべ(Aave)のその他主要人物について

 

アーベの主要人物としては他にLuca Cotta(ルカ・コッタ)氏が挙げられます。ルカ氏はICOインフルエンサー、ICOドライバーなどとも言われるICOの専門家です。

 

2010年代以降にマーケティングの担当者や技術者などの立場で数多くの仮想通貨プロジェクトに参加し、ICOに携わってきました。イーサレンドのICOにも参加し、77時間で1620万ドルを調達しています。

 

現在、ルカ氏はICOやIEOの評価を行うICObenchの一員となっています。

 

アーべ(Aave)の発行方法、発行条件

アーベは前身であるイーサレンドによって発行されたETHlend(LEND)をアーベと交換する形で発行されます。交換比率は100LEND:1AAVEです。

 

イーサレンドの上限発行量は13億LEND、アーベの上限発行量は1600万AAVEに設定されており、交換することで新しいエコシステムに移行しようとしています。

 

また1600万AAVEがすべて流通するわけではありません。1600万AAVEのうち300万AAVEはアーベのエコシステムにおける、インセンティブに用いる予備資金として使われることになっています。

 

アーべ(Aave)のコンセンサスアルゴリズム

アーベはイーサリアムの提供するトークン規格であるERC20を利用して開発されました。そのためトランザクションの処理もイーサリアムのブロックチェーンで行われ、コンセンサスアルゴリズムもイーサリアムのものに準拠しています。

 

メリット

ERC20を利用するメリットは、イーサリアムの高い利便性を活用できる点にあります。イーサリアムはサードパーティによる開発が盛んで、ウォレットなども充実しています。多くの仮想通貨利用者が既存のアプリなどで管理でき、導入が容易です。

 

またERC20には残高の管理やスマートコントラクトなどがあらかじめ用意されており、1から開発する手間を省くこともできます。

 

加えてイーサリアムは高速送金が可能です。理論上、イーサリアムはブロック生成が15秒に1度に設定されており、ビットコインなどの通貨よりも高速で送金を行えるようになっています。

 

デメリット

ERC20にはトークンの価格がイーサリアムに依存してしまうというデメリットがあります。ERC20で開発されたトークンを送金するときには、手数料(GAS代)として少量のイーサリアムを支払わなくてはなりません。

 

そこでイーサリアムが高騰すると、トークンに関係なくGAS代が高くなり、トークンの利用に悪影響を及ぼすおそれがあります。

 

またイーサリアム自体もdAppsやERC20トークンの利用の拡大によって処理能力が圧迫されており、送金の遅れやGAS代の上昇が発生している点も懸念事項です。

 

更にERC20にはセキュリティ上に問題があります。過去には少なくとも300万ドルの盗難被害が発生しました。ERC20を利用するときにはこの問題を解決する形で開発することが求められます。

 

アーべ(Aave)のプロジェクトポリシー(発足の目的・背景など)

アーベは分散型のレンディングプラットフォームを開発するプロジェクトです。ノンカストディの金融プラットフォームとして機能し、およそ20種類もの仮想通貨を貸し借りすることができます。

 

元はイーサレンドという名前のプロジェクトでしたが、2018年に現在のプロジェクトに切り替えています。

 

アーベは貸し手と借り手を直接結びつけるのではなく、スマートコントラクトを用いたプールに資産を貯めてやり取りをする形式を採用しました。プールを間に挟むことで市場の変化などによって需要と供給のバランスが崩れた場合でもサービスを維持可能です。

 

貸し手は手持ちの仮想通貨をプールに預けることで金利を受け取れます。更に預けた通貨を担保とすることで他の仮想通貨を借りることができます。例えばビットコインを預け、イーサリアムを借りることができるという要領です。

 

またアーベのプールに仮想通貨を預けると同額分のaTokenを受け取ります。aTokenは利子の管理のために開発された独自トークンです。aTokenは預けた通貨と同額で交換でき、自動で利子が付与される仕組みです。そして預けた通貨を引き出すと自動でバーンされます。

 

借り手は「Flash Loans(フラッシュローン)」という仕組みを用いて仮想通貨を借りることができます。フラッシュローンはひとつのブロック内で借り入れと返済を完結させることを条件に無担保で仮想通貨を借りることを可能とする仕組みです。つまり借り手は担保を使って仮想通貨を借りる方法と、無担保で借りる方法のいずれかを選ぶことができるということです。

 

アーべ(Aave)のアライアンス、過去のビッグニュース

最後にアーベに関する過去の大きなニュースを紹介します。

 

2020年7月7日 イギリスの金融行動監視機構(FCA)がアーベに電子マネー機関(EMI)のライセンスを交付

この日、イギリスの金融を規制する金融行動監視機構(Financial Conduct Authority, FCA)はアーベのイギリス事業であるAave Limitedに対し、電子マネー機関(Electronic Money Institution, EMI)のライセンスを交付しました。

 

EMIはイギリス国内で決済サービスや現金に代替する電子通貨の発行を可能とするライセンスです。アーベはDeFiプラットフォームとして初めてEMIを取得しています。スタニ・クレチョフCEOは2018年からEMIの申請をしていたことを公表しました。

 

DeFiプラットフォームは高い利率などをうたう反面、資産繰りが難しく詐欺のようになってしまうものも少なくありません。アーベは公的にライセンスを付与されたDeFiプラットフォームとして、他のものと比べより高い信頼性を証明したと言えるでしょう。

 

2021年3月16日 アーベがAave AMM Marketをリリース

この日、アーベがAave AMM Marketのリリースを発表しました。このリリースによりAMMサービスによる独自トークンをアーベで利用できます。

 

https://twitter.com/AaveAave/status/1371761889479385088

 

AMMとは流動性プールに仮想通貨をロックすることで手数料を得る仕組みです。流動性プールに存在する仮想通貨を売買できるほか、独自トークンで手数料を得ることができます。

 

Aave AMM MarketではAMMの中でもUniswap(ユニスワップ)とBalancer(バランサー)のトークンを担保として受け入れました。DeFiプラットフォーム同士を結びつけることで、より高度に流動性を確保することができます。

 

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