Verge(XVG)が51%攻撃を受ける
匿名通貨であるVerge(XVG)が4月以来、二度目の51%攻撃を受けたことが明らかになりました。今回の影響でVergeの価格は7%下落しており、市場全体の下落率を上回っています。Vergeについて詳しく知りたい方は、【仮想通貨Verge(XVG/バージ)の今後や将来性はどうなる?買い方や取引所を徹底解説!】を参考にしてください。
51%攻撃とは、悪意のあるハッカーのハッシュパワーが過半数を占めることで、「不正な取引の承認」や「二重支払い」などが行われることになります。
アルトコインのマイニングプールである「Supernova」の管理者であるocminer氏によると、攻撃者は51%攻撃を通して、Vergeのブロックチェーンを分岐させることに成功したとされています。
今回の攻撃を成功させるために、攻撃者はVergeのコードのバグを利用して、偽造したタイムスタンプをブロックに設定し、新しいブロックを素早く連続してマイニングすることを可能にしました。
Vergeのプロトコルは5つのマイニングアルゴリズムを利用していますが、攻撃者はそのうちの2つのコントロールを得たとされています。
開発チームの対応にも批判が集まる
攻撃は、2155850と2206272の間で行われたようで、3,500万XVG(記事執筆時のレートで約175万ドル)をたった数時間の間に奪うことに成功しました。
にも関わらず、Vergeの開発者からの応答は、安心感を与えるものではありませんでした。開発チームは、月曜午後のツイートでマニング関連の問題があったことは認めていますが、いくつかのマイニングプールへの直接的なDDoS攻撃が原因であるとしているに過ぎません。
it appears some mining pools are under ddos attack, and we are experiencing a delay in our blocks, we are working to resolve this.
— vergecurrency (@vergecurrency) 2018年5月22日
また、今回の攻撃は、初めてではなくVergeが2ヶ月前に経験した攻撃(2000万XVGが奪われた)と同じものであるようです。今回の対応と同じく、開発チームは当時も攻撃の重大さやコミュニティからの多数の批判の声を軽視していました。
Vergeは当時バグに対応するための緊急ハードフォークを行いましたが、アップグレードは単なる「一時しのぎ」に過ぎず、根本的な脆弱性は除外されないという批判がありました。
今回も大きな被害額が発生したにも関わらず、今後同じ手法で攻撃が再開されたときに妨げる有効な策はないようです。
2018年5月になり、コンセンサスアルゴリズムにPoWを採用している通貨が、悪質なマイナーに狙われるようになっています。モナコインは51%攻撃ではありませんが、「Block withholding attack」と呼ばれる手法で攻撃を受けました。
詳しくは、【モナコイン(MONA)がマイナーによる攻撃を受け、1000万円以上の被害が発生!】を参考にしてください。
2018年5月24日追記:ビットコインゴールドもVergeと同様に51%攻撃を受けたことが明らかになりました。詳細は、【ビットコインゴールド(BTG)が51%攻撃を受け、1,800万ドルを超える被害か!】を参考にしてください。
Privacy Coin Verge Succumbs to 51% Attack [Again] 参考記事はこちら