未知の領域へ突入したビットコイン
今日のOverbitInsightsでは、過去10年間で最も高いパフォーマンスを発揮している資産のビットコインを見てみましょう。
以前にもお伝えしたように、ビットコインは2020年末から2021年にかけて流星のような動きを続けています。
1月1日、BTCUSDは28,000ドル前後で推移していました。その1週間強後、BTCUSDは50%近く高い40,847ドルをつけています。週足チャートをズームアウトすると、BTCUSDは10月5日以来、赤いローソク足は2つしかありません。
仮想通貨を資産クラスと認めるか否かに関わらず、既に世界の新興資産の一つになり、存在感を放っています。当記事執筆時点では、ビットコインは40,000ドルレベルの真上に不安定に立っています。この非常識な暴騰を考えると、トレーダー、投資家、アナリストの間では、ビットコインがここからどこに行くのかについてかなり意見が分かれているようです。
以前の強気市場で一般的であった、30%程度の大幅な修正をBTCUSDに期待する人もいます。また、一部の人は20,000ドルまでの下落、もしくはそれ以下になるかもしれないという放物線的なブレイクを予想しています。もう一方では、BTCUSDを過去のサイクルと比較することをせず、機関投資家や企業レベルで数十億ドルが投資されていることを考慮して、新たな値動きをすると見る人もいます。
もはやこの先の値動きは神のみぞ知るといったところでしょう。この未知の領域では、マイルールを守り、適切なリスク管理が重要です。
あらゆるセクターにおいて期待値が高まるイーサリアム
次に、No.2の仮想通貨であるイーサリアムについて取り上げます。
以前にもお伝えしたように、ビットコインの暴騰にも関わらず、イーサリアムは過去12ヶ月でBTCUSDをアウトパフォームしていました。2020年の最後の週になってやっと、このアウトパフォームがついに個人投資家や機関投資家の興味をそそるようになったようです。
このところ、Googleでの『Ethereum』と検索する人が今までに無いほど多くなっています。史上最高値を迎える前に史上最高値の検索数になっていることは、今後の市場にとって強気のサインとなる可能性があります。
また、The Blockが最近まとめたデータによると、イーサリアムの先物市場の出来高は2020年12月に過去最高を記録しました。12月の出来高は2,570億6,000万ドルに達し、前回の最高値である2020年11月よりも4.4%、100億ドル多い水準となりました。Huobiは先物取引所をリードしており、全体の32.8%の利用者を抱えており、Binanceは32.1%と僅差で続き、OKExは16%で3位となりました。
グーグル検索と先物市場だけが12月のイーサリアムの史上最高値を記録したセクターではありませんでした。
仮想通貨取引所の取引量とトラフィック、およびチェーン上のステーブルコインの取引量も過去最高を記録しています。
これらの要因を総合すると、イーサリアムは2021年のスタートにあたり、勢いがあるように見えます。
2021年にはさらにドル安が進むとの見方
最後に従来の市場に焦点をあて、最近の米国大統領選挙がどのような波及効果をもたらしているかをご紹介します。
フィナンシャルタイムズの新しい記事によると、アナリストは、ジョージア州の上院で民主党が勝利したことで、2021年にすでに下落すると予想されていた米ドルに新たな下落圧力が加わると予想しています。2020年に7%の損失を出した後、米ドル(DXY)は2018年4月以来の安値をつけ、ユーロと中国人民元を数年ぶりの高値に押し上げキックオフしました。
MUFG銀行でEMEAグローバル市場のリサーチ責任者を務めるデレク・ハルペニー氏は次のように述べています。
「政治的な変化はドルにとって明らかにマイナスであり、2021年にはさらにドル安が進むとの見方を強めている。」
彼は続けて、それが以前の予想よりも多くの通貨の下落につながる可能性があると述べました。
このような米ドルの下降スパイラルは、コロナウイルスの経済的影響を抑えるための連邦準備制度理事会(FRB)の前代未聞の景気刺激策によっても引き起こされているようです。すでに1兆ドル以上の景気刺激策が行われており、現在は別の9000億ドルの景気刺激策が展開されています。それに加えて、連邦準備制度理事会は、毎月1200億ドルの資産購入プログラムを実施し、連邦準備制度理事会のバランスシートを埋めることで、市場を活性化させようとしています。
2021年には変化への希望と楽観的な見方が多く、コロナウイルスの回復に関してはそれが達成されるかもしれませんが、米ドルがすぐに軌道修正するかどうかは不明のようです。
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