前回はローソク足の基本として、一つ一つの形を学びました。「仮想通貨FX中級者への道」第三回ではさらにそれらが組み合わさった時にどんな意味合いを持つのかを解説していきます。
感覚でなんとなくトレードするのではなく、チャートのパターンを覚え、根拠を持ちながらのトレードを心がけましょう。
まずは初心者から中級者を目指すことが重要です。
この記事で紹介されているローソク足の組み合わせは、仮想通貨取引所にアクセスし、過去のチャートを見れば、必ず出てくるものです。
記事を読み終わったら、一度仮想通貨取引所のチャートを見にいってみましょう。
【ローソク足の基本】をおさらいしたい方は第二回「ローソク足の重要性」を参考にしてください。
また、これから仮想通貨FXをちゃんと学びたいという方は、それよりも前に第一話「トレードで大事な、知識よりも大切なこと」を読んでください。
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学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。
その後、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。
さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。
その後仮想通貨取引所コインチェックにてトレーディング業務を経験し、現在はNYブロックチェーン関連のVCに勤務。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。
【保有資格】証券アナリスト
はじめに
利益を出し続けるためには必須として覚えておくべきことが様々ある投資の世界。ここではローソク足の組み合わせがどのような心理的側面を持っているのかを解説していきたいと思います。
あまり面白くない内容かもしれませんが、英語と同じで単語がわからないと組み合わせ方を覚えても意味がないように、ローソク足の組み合わせを覚えて、今後様々な分析手法と併用するための基礎知識としてしっかりとここは勉強するようにしておきましょう。
ローソク足を組み合わせた形状からチャートを読み解く
出会い線
まずは、「出会い線」と呼ばれる形状をご説明します。これは値動きの転換のタイミングを予想する上で役に立つ形状です。
出会い線は2つのローソク足の終値が同水準で向き合ったかのような形を意味します。下の図のように、陽線から陰線、陰線から陽線の2種類がありますので注意が必要となります。
左側の形状は陽線で価格が上昇し、その後に陰線で陽線の引け値と同じ水準まで戻ってきていることになります。今後の動きとしては価格が下落しやすい可能性があると見られているため警戒が必要となります。
右側の形状は陰線で価格が下落していますが、その後に陽線が陰線の引け値と同じ水準まで戻ってきていることになります。今後の動きとしては下落局面から買いが入り、上昇圧力に繋がる可能性があると判断できる見方ができます。
両方ともすぐさま価格転換が行われるという判断軸をもっておくのではなく、やや強めに逆方向への圧力があったと感じていただきたいので、直ぐ売らないと・買わないとなどといった判断時にはご注意ください。
被せ線
被せ線とは、前日の大陽線の後に終値よりも高く値動きが開始したものの、その日の終値は前日の大陽線の範囲内で下落し引けて終わる大陰線の形状を示しています。
陰線が陽線に被さっているように見えるため、被せ線と呼ばれています。
この形状がでる時は、相場が天井をついた位置で発生することが多く、そのまま下落していく相場の転換シナリオと見受けられます。
特に、大陽線の幅よりも大陰線の幅が大きければより注意すべきと言えます。
上値が重たい状態や買い圧力が弱まった状態なので、今後売りポジションを作っていく上でいいタイミングになることもよくありますので参考としてください。
包み線
包み線は陽線の後に大きな大陰線をつける、または陰線の後に大きな大陽線をつけるようなローソク足の値幅が完全に包み込まれた形状のことです。
これはわかりやすいサインとして投資家からは認識されています。
左側の形状のように陰線の後に大きな大陽線がついている場合は、上昇トレンドの期待が見込まれます。
特に安値圏で発生すると市場参加者の買いの勢いによって好転したと読み解くことができます。
一方で、右側の形状のように陽線の後に大陰線がつくと反転下落を示すサインとみていいでしょう。
特に高値圏を推移している状態での市場心理は、売りの勢いに押され下落転換を警戒していると読み解くことができます。
はらみ線
はらみ線は包み線と比較して逆の形状をしています。前日の値幅の範囲内で動きがあることから、買い方や売り方が小さな幅の中で膠着し合っている状態です。
大きなローソク足は「母線」、小さなローソク足は「子線」と呼ばれ、子線が母線にすっぽりと収まっている(はらんだお腹の子)という見方からはらみ線と言われています。
大陽線から陰線へ、大陰線から陽線へというパターンが見られ、大幅なローソク足を超えて相場が動かず、値幅内での推移に留まり方向性を示せず膠着してしまう弱いサインと言えるでしょう。
また高値圏や底値圏でこの形状が発生した場合は相場の流れが変わる予兆となることがあるため覚えておきましょう。
差し込み線
差し込み線のローソク足の組み合わせは、下図のような大陰線と大陽線です。大陽線の始値が大陰線の終値より安いこと、大陽線の終値が大陰線の中央付近まできていることが差し込み線を見分けるポイントとなっています。
下落相場で発生した差し込み線は下落相場が継続するというサインになることが多く、上昇相場での差し込み線は上昇相場の継続のサインと言われています。
安値圏で差し込み線が発生すると底打ちから下落相場にブレーキがかかったり、その他には陰線の半分以上の差し込みが発生した場合は上落基調の相場となるサインとなったり等、反発の予兆と読み解くこともできるので覚えておきましょう。
切り込み線
切り込み線は下図のように、前日が陰線で当日が陽線のローソク足の組み合わせで、当日の終値が前日の始値と終値の中間よりも高い位置で寄り付いた形状です。高い寄り付き度によって差し込み線と区別されています。
また、切り込み線は「トレンド転換のサイン」と考えてチェックしてみてください。
上昇トレンドでこの形状が発生していたら一旦上昇トレンドが終了する可能性があり、下落トレンド中の発生であればそこから反発して上昇する可能性があるということになります。
三川明けの明星
三川明けの明星は上昇トレンド転換のサインとなります。
市場は常に動いているため、あまりこのような形状は出ないですがトレードをする上での基本になるので覚えておきましょう。
形状としては1本目のローソク足で長めの大陰線が発生した後に、2本目のローソク足では一旦窓を開けて上ヒゲまたは下ヒゲをつけた十字線が発生。3本目のローソク足でその後再度窓が発生して陽線が出るという形状になります。
下落局面の相場から売り買いの圧力が均衡することで上昇局面に転換するためのサインです。特に市場が低迷しているときに明けの明星が発生した際には上昇トレンドのサインが強いと言われています。
三川宵の明星
三川宵の明星は先ほどの三川明けの明星とは逆で上昇した相場が、下落相場へ転換する兆候を表している動きです。
1本目のローソク足で大きな陽線が発生した後に、2本目のローソク足では一旦窓を開けて上ヒゲまたは下ヒゲをつけた十字線が発生。3本目のローソク足で再度下降方向に窓が空いて陰線が出現する形状となります。
3本のローソク足のセットが高値圏で発生した場合では下落するスピードが速い可能性もあるので、高値を買わないように注意が必要となります。
並び赤その①
これから説明する並び赤は、「上放れの並び赤」とも言われており上昇相場の局面から窓を開けて大きな陽線が2本連続で発生する動きです。
陽線が並んだ翌日に上寄りをすれば更なる上昇も見込まれる前兆ですが、見かける機会はそう多くありません。
この動きの背景は上昇トレンドの中、買い圧力が高まり大きく窓空けて上昇し、そのタイミングで利益確定をする投資家を差し置いて、下に行きかけた売りを圧倒する買い圧力が入っていることから前日高値を超えて大きな陽線引けとなっています。
今後もまだ上昇は続くと見られやすいのが特徴ですが、価格がだいぶ上がっている局面だと本格的な利益確定がはじまる可能性もあるためその後の動きには注意をしてください。
並び赤その②
また下図のような並び赤の動きもあります。
次の並び赤は、「下放れの並び赤」とも言われており下落相場の局面から窓が空いた後に下落基調を継続させようとするも買い手も防戦買いが強く底堅く見えるチャートです。
陽線が続くことで上昇局面と取ることもできますが、この場合は下落トレンドで現れるサインでもあるので、売りのチャンスとして捉えていいでしょう。
並び黒その①
並び黒は先ほどの並び赤とは反対のパターンとなります。
緩やかな上昇局面の相場の中で窓を開けて買い圧力からスタートするも売り圧力が強く下降。翌日は再度寄り付きにて買いからスタートするも結局下落して引けてしまう状態です。
これは明らかな売り圧力が出ているとうかがえますが、買い圧力も一定数残っている状態の為読みにくい形状です。
この後は結構値動きが出る場合があるので相場動向を注意してチェックしましょう。
並び黒その②
また下図は下落相場での「並び黒」の形状です。この場合は下落途上の相場で窓を空けて現れた陰線が底打ちとなり、小さく反発することもありますが、2日連続で陰線が続くようであればそのまま下落が進行するケースが多いです。
この場合は直ちに撤退をし、この後からの戻り売りの姿勢でエントリーするといいでしょう。
たくり線
これは下落相場が継続する中、窓が出現しその後安く寄り付き長い下ヒゲをつけて反発するという動きです。
長い下ヒゲは買い圧力のエネルギーを表わしており、これが出現した際は下落相場が終了した可能性があると考えていいでしょう。
首吊り線
首吊り線は上昇相場の中で窓開けでスタートした後に、利益確定に押されて下落するも再度買い圧力が増加して高値で引けたローソク足の状態です。
実体部分が短く下ヒゲをつけているからまだ上昇相場が継続するという見方もできますが、一方で下落を狙った押し目買い以上に相当量の売りが入っているということが見られるので、上昇相場の最後の時期である可能性も示唆しています。
ローソク足の重要性と形状からわかるサイン
ここでは代表的なローソク足の形状をいくつかご紹介してきました。
色々ローソク足の組み合わせがあり、様々な判断を必要とするサインを表わしていることがわかりましたでしょうか。
過去の値動きからローソク足を見比べて今後の方向感やトレンドの強さ、反転のタイミング等を計るうえで、まずはここでご紹介したローソク足の形状を覚えておきましょう。
このローソク足の動きを知ることで値動きから投資家の心理を読み取り、根拠のあるトレードができるようになります。
常に株式や通貨そのものの価値がどうなるかも大事ですが、投資家がどのように動くかという側面を理解することはとても大事です。
最初は難しいと思いますが、ひとつひとつの意味をしっかりと理解することで今後の動きを予測するシグナルかどうか気づいていきましょう。
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※当サイトコンテンツは仮想通貨の相場等に関連するトレード初心者が学ぶための情報の提供を目的としたコラムです。特定の投資方法等を推奨するものではありません。また投資の勧誘を目的とするものでもありません。
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