FXのスリッページとは? 対策とおすすめのFX会社を解説

 

FX取引をしている際に、「発注価格と約定価格にズレがある」と感じたことはありませんか?それは「スリッページ」と呼ばれるもので、時にトレーダーにとって不利な取引となる要因でもあります。

 

今回の記事では、そのスリッページが起こる要因やリスク対策について解説していきます。スリッページが起こりにくいFX会社についても紹介しますので、ぜひ口座開設を行う時の参考にしてください。

 

そもそもスリッページとは?

 

スリッページとは、発注価格と約定価格の間に差が生じることです。たとえば、米ドル/円のトレードで「120.10円」で買い注文を出して「120.20円」で約定をするとします。このケースでは、0.10円のスリッページが発生したということになります。

 

買い注文で円高方向へスリッページが起これば、トレーダーにとって有利な条件となりますが、円安方向へスリッページが発生してしまうこともあります。相場変動の大きさによっては、「思ったよりも悪い条件となってしまった」という場合もあるのです。

 

そのため、より自分の希望する為替水準で約定するためには、なるべくスリッページが起こらない環境でトレードすることが大切だといえます。

 

スリッページが発生する要因

 

発注価格と約定価格にズレが生じるスリッページが起こるのには、どのような要因があるのでしょうか。ここからは、スリッページが発生する2つの要因を解説していきます。

 

①発注から約定までにタイムラグがある

 

スリッページは、発注から約定までのタイムラグで発生します。

 

トレーダーが発注手続きを行い、FX会社のサーバーに到達するまでのタイムラグでスリッページが起こってしまうのです。そのタイムラグは極めてわずかな時間ではありますが、相場は常に変動しているため、そのわずかな時間でもズレが生じる要因となります。

 

特に、国内のFX会社は「DD方式」の取引を採用していることも要因といえます。DD方式とは、トレーダーと市場の間にFX会社が仲介するような形で取引を行うことです。

 

トレーダーの注文がそのまま市場へ流されるわけではないため、そのタイムラグでスリッページが起こるということです。

 

②相場の値動きが大きい

 

スリッページが発生する要因として、相場の値動きが大きい場合も考えられます。

 

たとえば、重要な経済指標の発表時や経済イベント、政変などがある際は市場の取引量が増加します。その分、為替の変動幅も大きくなるため、発注から約定までの少しのタイムラグでもズレが生じてしまうのです。

 

スリッページによるリスク対策

 

トレーダーが望む為替水準で約定するためには、できるだけスリッページを回避することが求められます。ここからは、スリッページによるリスク対策について解説していきます。

 

①許容スリッページの幅を設定する

 

FX会社のなかには、スリッページの許容幅を設定できるところがあります。あらかじめ許容できるスリッページの幅を設定しておくことで、それを超えるスリッページが発生した時は取引が成立しない仕組みです。

 

たとえば、「120.00円」で発注を出し「120.20円」を許容スリッページ幅とします。この場合、約定価格が「120.30円」となった場合は取引が成立しません。そのため、トレーダーは自分の意向に沿わない取引を回避することが可能なのです。

 

②相場の変動要因がある時は取引をしない

 

相場の変動要因がある時はトレードを行わないのもひとつの手です。たとえば、米国の雇用統計の発表時など、多くのトレーダーがマーケットに注目しているときは、相場の動きも大きくなります。

 

このような際に取引を行うと、変動幅の大きさからスリッページが発生しやすくなってしまうのです。

 

したがって、あらかじめ相場の大きな変動が想定される場合は、トレードを控えておく方がよいでしょう。

 

③約定力が安定しているFX会社を選ぶ

 

スリッページの起こりにくさはFX会社によって異なります。中には約定率を公表しているFX会社もあるため、そのようなデータやトレーダーの口コミを参考にFX会社を選びましょう。

 

以下の項目で、スリッページが起こりにくいFX会社を紹介していきます。

 

スリッページが起こりにくいおすすめのFX会社3選

 

ここからは、スリッページが起こりにくいFX会社を3つ紹介していきます。それぞれの特徴も解説していくので、ぜひ口座開設の際の参考にしてください。

 

①みんなのFX

 

みんなのFXは99.9%の約定率を誇っています。

 

みんなのFXの約定力の高さの秘密は、自社開発したシステムです。この独自システムでは、1秒間に約8,000件の注文を処理することが可能です。そのため、一度に発注が殺到した場合もスリッページを起こすことなく約定処理することができます。

 

また、みんなのFXはスプレッドの狭さも魅力のひとつです。米ドル/円のスプレッドは原則固定の0.2銭です。(2022年4月21日現在)スリッページを回避しながら、取引コストも抑えられるのは、多くのトレーダーにとって大きなメリットといえます。

 

②マネーパートナーズ

 

マネーパートナーズは、約定率が100%となっています。これは、PCからのPFXストリーミング注文が「非スリッページ仕様」となっているためです。

 

そのため、スリッページや約定拒否が起こることはありません。発注を出した価格で必ず約定ができることから、トレーダーも安心して取引ができます。

 

また、マネーパートナーズは少額投資ができることも魅力のひとつです。マネーパートナーズの「パートナーズFX nano」では100通貨からのFX取引が可能です。そのため、「FXに興味はあるけど、いきなり大きな資金での取引には抵抗がある」という方でも気軽にチャレンジができます。

 

③外為どっとコム

 

外為どっとコムでは、マーケット注文(ストリーミング注文)でスリッページ許容範囲が設定できます。さらに嬉しいのは、トレーダーに有利なスリッページについては許容範囲以外でも約定するというポイント。

 

スリッページ許容範囲を設定できるFX会社の中には、「トレーダーにとって有利・不利どちらのスリッページでも、設定範囲外であれば約定しない」というところもあります。しかし、外為どっとコムではトレーダーにとって有利なスリッページであれば、あらかじめ設定した範囲外でも約定する仕組みとなっているのです。そのため、トレーダーは取引のチャンスを逃さずに取引することができます。

 

また、外為どっとコムではデモトレードの体験も可能です。デモトレードでは仮想の資金で本番さながらのトレードが体験できます。「FXを始めたいけど、トレードの仕組みが理解できるか不安」と感じている方は、まずはデモトレードから体験してみることがおすすめです。

 

まとめ

 

発注価格と約定価格にズレが生じるスリッページは、時にトレーダーにとって不利な条件をもたらすことがあります。相場は常に変動しているため、少しのズレは避けられないものの、できればスリッページを起こさずにトレードしたいものです。

 

スリッページの発生頻度はFX会社によって異なるため、FXを行う際はFX会社選びがとても大切。この記事で紹介したFX会社は約定率の高さや、スリッページを回避できる仕組みが特徴のFX会社です。ぜひこれを機会に口座開設してみてはいかがでしょうか。

記事の監修者

中島翔

中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。その後国内大手仮想通貨取引所Coincheckでトレーディング業務、新規事業開発に携わり、NYのブロックチェーン関連のVCを経てCWC株式会社を設立。証券アナリスト資格保有 。

Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12



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