ハッシュレート(採掘速度)とは?
ハッシュレート(採掘速度)とは、マイニングマシンの計算速度を表す単位で、1秒あたりの計算回数を示しています。単位はhash/s(H/s、Hs)で、K(キロ)、M(メガ)、G(ギガ)、T(テラ)、P(ペタ)等の接頭辞と合わせて使われる事が多いです。例えば、1MH/sと書かれている場合は1秒間に百万回の計算がされているという意味になります。
K(キロ)=1,000(千)
M(メガ)=1,000,000(百万)
G(ギガ)=1,000,000,000(十億)
T(テラ)=1,000,000,000,000(一兆)
P(ペタ)=1,000,000,000,000,000(千兆)
ハッシュレートが意味することとは?
マイニングに参加しているマイナー全体のハッシュレート(総ハッシュレート)が高いというのは、参加しているマイナーが多いという事を表しています。仮想通貨はマイニングによってデータの正しさを常に検証しているので、その人数が多いという事はそれだけその通貨の信頼性が保証されているという事になります。
逆にハッシュレートが低いと、トランザクションの処理速度低下によって、手数料の高騰や取引の遅延が起こりやすくなり、51%攻撃などの被害に遭いやすくなります。よって、通貨の信頼性が落ちる事になります。
通貨の信頼性は価格にも影響してくるのでハッシュレートと価格は相関していると言えますが、一概にそうとは言えません。ハッシュレートと価格については以下の項目『ハッシュレートと価格は必ずしも比例しない』で詳しく記述しています。
ディフィカルティ(採掘難易度)とは?
ディフィカルティとはマイニング難易度(採掘難易度)の事で、ブロックが生成されるスピードを調整する役割を担っています。
各仮想通貨のブロックは生成されるスピードが決まっており、ハッシュレートが高い場合は難易度を上げてブロックの生成スピードを遅くし、ハッシュレートが低い場合は難易度を下げて生成スピードを早くして調整します。
例えば、ビットコインでは10分前後でブロックが生成されるように設定されており、2週間に1回の頻度で難易度の調整(リターゲティング)が行われています。
ハッシュレートの確認のやり方や調べ方
ハッシュレートはいくつかのサイトで確認する事ができます。以下、ビットコインとビットコインキャッシュの確認の仕方について説明します。
ビットコインの場合
出典:https://www.blockchain.com/
ビットコインのハッシュレートはBLOCKCHAINというサイトで確認できます。ここで確認できるのは総ハッシュレート(参加している全マイナーのハッシュレートの合計)です。ハッシュレート分布のグラフでは、各種マイニングプールにおけるハッシュレートの分布を円グラフで見る事ができます。
ビットコイン&ビットコインキャッシュの場合
fork.lolというサイトで、ビットコインとビットコインキャッシュのハッシュレートを比較する事ができます。ビットコインとビットコインキャッシュのハッシュレートやその合計、合計したハッシュレート内の割合などが確認できます。
ハッシュレートと価格は必ずしも比例しない
ハッシュレートと通貨の価格は相関関係にある場合が多いです。価格の高い通貨にマイナーが集まり、価格が下がるとマイナーは高い報酬を求めて移動します。このマイナーの動きによってハッシュレートが変動するので、価格と比例する事が多くなります。
しかし、ある通貨にマイナーが集まりすぎると競争率が上がるために離脱して人が減ったり、マイナーの少ない通貨に人が集まったりするので、必ず比例しているとは限りません。
実際に最近のビットコインは、価格が下落傾向にあるのでハッシュレートも下がると懸念されていましたが、逆にハッシュレートは上がり続けています。これは一時的なもので将来的にハッシュレートは下がるとも、各国でマイニング関連の技術開発が進んでいるので変わらずに上昇し続けるとも言われています。