ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)とは?
ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)とは、ビットコイン(BTC)に次ぐ規模を持つと言われる仮想通貨イーサリアム(ETH)を、当時19歳の若さで考案したロシア系カナダ人のプログラマーです。イーサリアムはスマートコントラクトを実装した初めての仮想通貨で、仮想通貨界に大きな衝撃を与えました。
ヴィタリック・ブテリン氏はイーサリアム・プロジェクトの創設者であり、現在もイーサリアムの開発を進めるなど仮想通貨界で精力的に活動しています。天才プログラマーと呼ばれる彼の発言や動向は世界中から注目されています。
ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)の経歴
幼少期
1994年1月31日にロシア・コロムナで生まれました。父親はコンピューターアナリスト、母親はビジネスアナリストであり、6歳の頃には家族でカナダに移住しました。
小学校に入学すると数学、経済学、プログラミングに興味を示すようになり、成績が非常に優秀な生徒を対象にしたギフテッドプログラムに編入します。
「天才」「神童」と言われる幼少期を過ごした彼は13~15歳の頃に、World of Warcraftというゲームに夢中になりますが、運営によってお気に入りのキャラクターのステータスが変更された事をきっかけに、中央集権に不信感を抱くようになりました。
高校時代
高校はトロント市内の少人数制私立高校であるAberald Schoolに4年間通いました。その頃父親からビットコインの話を聞いて興味を持ち始め、ビットコインの記事を書くアルバイトを時給5BTCで始めます。
2011年9月に、ネット上で知り合った開発者と共同設立者となってBitcoin Magazine社を創設し、ビットコインを取り扱う雑誌の編集を開始しました。当時この分野の雑誌は無く、Bitcoin Magazine社が初めて仮想通貨を取り扱う雑誌となりました。ヴィタリック・ブテリン氏は、2014年までこの雑誌のライターとして活動を続けました。2012年(18歳)の時には国際情報オリンピックで銅メダルを受賞します。
大学中退からイーサリアムの創設
その後はウォータールー大学に入学し、コンピューターサイエンスを専攻します。同時に趣味で仮想通貨のプロジェクトに取り組み始めますが、次第に学業よりも優先するようになっていきます。
2013年に大学を中退し、仮想通貨やブロックチェーン技術について深く知るために5ヶ月間旅に出ます。彼はブロックチェーン技術が通貨として利用されるだけでなく、個人認証やクラウドファンディングなど様々な事に応用されようとしていることに気づきます。そして、ブロックチェーン技術を応用して通貨以上の機能を持つ仮想通貨の構想を練り始め、同年にイーサリアムのホワイトペーパーを公開します。
2014年にはティール・フェローシップ(若手企業家育成プログラム)を受賞して賞金10万ドル(約1100万円)を獲得しました。
ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)の資産
ヴィタリック・ブテリン氏は現在約365,000ETHを保有していると言われています。1ETH=10,000円で換算したとして36億5千万円相当の資産を有していることになります。
20代という若さでこれだけの資産を築いている人は、世界中を見てもなかなかいないでしょう。
ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)と日本の関係
ヴィタリック・ブテリン氏は何度か来日をしています。
2017年8月10日、渋谷のdinning & bar KITSUNEで開催された東京ビットコイン会議というイベントにゲストとして出席し、1時間弱の講演を行いました。
2018年3月27日、河野外務大臣と面会しました。河野外務大臣は以前から仮想通貨やその技術について関心を持っていたそうで、ヴィタリック・ブテリン氏はイーサリアムの紹介やブロックチェーン技術の将来について話しました。
2018年3月29日、東京大学本郷キャンパスで開催されたイーサリアム開発者向けイベントに出席しました。会場には500人が集まり、イーサリアムの今後のプロジェクトや技術開発についての解説などがされました。
ヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)が考える仮想通貨の今後
ヴィタリック・ブテリン氏は、現在の仮想通貨システムには、分散型ネットワークであると言いながら中央集権的に搾取するサービスが存在していることを問題視しつつ、ブロックチェーン技術は更に発展させることができると考えています。
より安全・簡単・安価にブロックチェーンを利用できるようにすることを目標とし、イーサリアムもより良いシステムに成長させることができると信じています。今後もイーサリアムのプロジェクトや開発に携わっていくようで、ヴィタリック・ブテリン氏のさらなる活躍に要注目です。
ヴィタリック・ブテリン氏についてさらに知りたい方は、彼のイーサリアム保有量についてまとめた【イーサリアムの創業者ヴィタリック・ブテリン氏のETHの保有量が明らかに!】の記事も参考にしてください。