自動売買ツールを利用する際の注意点とは?

 

忙しくてマーケットを見る時間がないというトレーダーにも人気の「自動売買ツール」。自動売買ツールにはFX会社が提供しているものの他に、民間企業や個人が提供しているものなど多くの種類がありますが、自動ツールを利用する際にはどのようなことに気を付ければいいのでしょうか。

 

この記事では、自動売買ツールを利用する際の注意点について解説していきます。

 

自動売買ツールとは

 

そもそも「自動売買ツール」とはどのようなものでしょうか。FX取引では、あらかじめ定めたルールに従って機械的にトレードを行うことを「自動売買」といいます。

 

この自動売買取引が可能なツールを「自動売買ツール」と呼び、FX会社や民間企業、個人が多くの種類を販売しています。

 

事前に取引ルールを設定していれば24時間機械的に取引を行ってくれるため、忙しくマーケットを注視する時間がない人にもおすすめです。

 

FX会社が提供している自動売買ツールの特徴

 

自動売買ツールには多くの種類がありますが、FX会社が提供している自動売買ツールには以下のような特徴があります。

 

①安心して利用できる

 

FX会社が提供する自動売買ツールは、運営元に対する安心感があります。FX取引サービスを提供している業者は、「金融商品取引業」の登録を行っており、資本金や運営状況などの厳しい基準をクリアしている会社です。

 

売り切り型の自動売買ツールの中には詐欺まがいのものもありますが、FX会社が提供する自動売買ツールであればそのような心配はいりません。

 

また、FX会社が提供する自動売買ツールはあらかじめ取引ルールを設定するタイプの他に、有名トレーダーの運用手法をコピーできるタイプもあります。

 

「どのようにルールを設定すれば良いか分からない」という初心者の方でも有名トレーダーと同じ運用手法が取れるため、安心して利用できるポイントです。

 

②手数料が比較的安価

 

FX会社が提供する自動売買ツールは比較的安価な手数料で利用できます。売り切り型の自動売買ツールの中には数万〜数十万円するものもあるようです。

 

しかし、FX会社が提供する自動売買ツールの多くは、手数料は取引手数料のみというものがほとんどです。

 

中にはその取引手数料でさえ無料としているところもありますし、手数料がかかる業者でも片道20円程度と非常に安価な水準となっています。そのため、「とりあえず一度使ってみよう」という気持ちでチャレンジすることも可能です。

 

③取引に手間がかからない

 

FX会社が提供する自動売買ツールの最大の特徴として、取引に手間がかからないという点が挙げられます。

 

売り切り型の自動売買ツールの中にはプログラミング技術が必要になるものもあるなど、ツールを利用するまでに手間がかかるものもあります。

 

しかし、FX会社が提供する自動売買ツールはインストール後にすぐ利用できるものも多く、利用マニュアルも整えられているため、初心者の方でも使い方に悩むことはありません。

 

取引ルールを設定すれば後は自動で24時間発注を出してくれるため、何度もマーケットをチェックしたり、注文の成立を頻繁に確認したりする必要もないのです。

 

④FX初心者でも挑戦しやすい

 

FX会社が提供する自動売買ツールは、口座開設を行えば誰でも利用できます。

 

売り切り型の自動売買ツールは数万円〜数十万円の購入資金が必要となるため、初心者の方にはハードルが高いと感じるかもしれません。また、「もしかしたら騙されているのではないか」といった不安を感じることもあるでしょう。

 

しかし、FX会社が提供する自動売買ツールであれば、取引手数料以外にコストがかからない上に運営元にも安心感があるため、初心者の方でも気軽に挑戦しやすいといえます。

 

自動売買ツールを利用する際の注意点

 

初心者の方でも利用しやすい自動売買ツールですが、利用にあたっていくつかの注意点があります。以下で詳しく見ていきましょう。

 

①FX会社が提供する自動売買ツールを利用する

 

自動売買ツールを利用する際は、FX会社が提供している自動売買ツールを利用しましょう。前項で見てきたように、FX会社が提供している自動売買ツールはコストも安い上に、初心者の方でも使いやすい仕様となっています。

 

もちろん売り切り型の自動売買ツールにも優良なものはありますが、初心者の方がそのようなツールを探し出すのは至難の業です。

 

したがって、なるべくリスクを回避する意味でもFX会社の提供している自動売買ツールを選択することがおすすめです。

 

②トレードの手腕が向上することはない

 

自動売買ツールでの取引は、トレードの手腕が磨かれるわけではないことを覚えておきましょう。

 

自動売買は、あらかじめ決めたルールに則って機械的に取引を繰り返す手法であり、裁量取引のようにテクニカル分析を用いません。そのため、いくらトレード歴が長くなっても相場観やトレード経験が蓄積されることはないのです。

 

いずれはトレード手腕を磨いて裁量取引でトレードを行いたいと考えているのであれば、自動売買取引と裁量取引の配分を決めて、運用手腕を試す場を作っておくといいでしょう。

 

③大きな利益を狙うことは難しい

 

自動売買ツールでは、裁量取引と比べて大きな利益を狙うことが難しい仕組みとなっています。

 

自動売買では、小さな利益をコツコツ積み上げていく手法の方がリスクを抑えられるため、小さなレンジの中で細かく利益確定を行っていくスタイルが一般的です。

 

したがって、大きい利益を目指したいというトレーダーには不向きといえます。

 

もしも、自動売買ツールを利用しながら大きな利益を狙いたいという場合は、運用手腕を磨く方法と同様に自動売買取引と裁量取引を併用してトレードを行うと良いでしょう。

 

④こまめに運用成果をチェックする

 

自動売買ツールでは、名前の通り自動で取引を行ってくれますが、トレーダーは完全に取引を放置をしていいわけではありません。取引がどれくらい約定しているのか、損益はどれくらいになっているのかという点については、こまめにチェックする必要があります。

 

運用成果をきちんとチェックしていなければ、「いつの間にか相場のトレンドが変わっていて、設定したルールが通用していない」といったこともあるのです。

 

そのため、自動売買ツールを利用する場合も定期的に運用成果をチェックすることを覚えておきましょう。

 

まとめ

 

自動売買ツールは、事前に設定したルールに則って自動で取引を行ってくれるため、忙しく時間が取れない方や初心者の方にもおすすめの取引方法です。

 

自動売買ツールは多くの会社が提供していますが、その中でもFX会社が提供している自動売買ツールを選ぶようにしましょう。FX会社が提供している自動売買ツールは、運営元も信用できる上にコストも安く抑えられます。

 

国内FX業社であれば、みんなのFXが提供する「みんなのシストレ」や外為オンラインの「iサイクル2取引」などがおすすめです。

 

 

また、自動売買ツールを利用するにあたって、完全に取引を放置するのではなくこまめに運用成果をチェックすることも大切です。

 

自動売買ツールは上手く利用すれば、コツコツと利益が積み重ねられ、便利に取引ができるツールです。FX会社が提供する自動売買ツールには有名トレーダーと同じ運用手法で取引できるものもあるため、有効に取引に活用していきましょう。

 

 

記事の監修者

中島翔

中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。その後国内大手仮想通貨取引所Coincheckでトレーディング業務、新規事業開発に携わり、NYのブロックチェーン関連のVCを経てCWC株式会社を設立。証券アナリスト資格保有 。

Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12



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