ウィンクルボス兄弟とは?プロフィール
ウィンクルボス兄弟は、アメリカのニューヨーク州にあるサウサンプトンという街で生まれました。双子であるこの兄弟の誕生日は1981年8月21日で、お兄さんの名前は「キャメロン・ウィンクルボス」で弟さんの方は「テイラー・ウィンクルボス」です。
敬虔なカトリック信者である両親によって育てられてた2人は、アメリカ国内でも有名な私立の学校に通いました。特に2人が通ったグリニッチ・カントリー・デー高校は、前大統領のジョージ・ブッシュも卒業した名門校です。
ウィンクルボス兄弟にボート競技を進めたのは母のキャロル・ウィンクルボス。2人がまだ高校一年生の頃に何かスポーツに親しみを持ってほしい、と思っていた母は兄弟2人を家から車で30分も離れたボート競技場に通わせることにしました。
そこで偶然にもウィンクルボス兄弟のコーチになったのがジェームス・マンガンというボート競技界でもトップクラスのコーチでした。出会ったその日から熱心に兄弟の指導にあたり、兄弟をオリンピック出場へと導きます。
このようにウィンクルボス兄弟は高校時代をボート競技と勉強の両立に勤しみながら過ごしました。高校を卒業した2000年、巨大は世界中でもトップクラスのハーバード大学に進学し、ビジネスを専攻しました。
2004年に無事ハーバード大学から卒業した兄弟の勉学に対する関心はおさまることなく、2009年にオックスフォード大学の大学院課程に進学し、経営管理学について学び、2010年に博士号を手に入れました。現在は、学位を上手く利用し「ウィンクルボス・キャピタル」という会社を立ち上げ投資家としても活躍している2人です。
ウィンクルボス兄弟の経歴や実績
オリンピックへの出場経験
ボート競技は高校生の時に始めた兄弟ですが、オリンピックにも出場しことがあります。母からの勧めで始めたボート競技でしたが、運よく熱心に指導してくれるジェームス・マンガンコーチとの出会いも手伝って、2人はボート競技の世界にどんどんのめり込んでいきました。ボートへの熱も高まり、兄弟が在籍していたグリニッチ・カントリー・デー高校にボート部も作ってしまう程でした。
ハーバード大学に進学してからもボートの練習は怠らず、2004年に行われたアメリカ国内、大学連合のボート競技大会ではチームを一位へと導きました。様々な大会に精力的に出場し、実績を残し続けたウィンクルボス兄弟がオリンピック出場を目指すのは当然のことだったでしょう。
2008年に行われた北京オリンピックに無事出場を果たした兄弟は世界6位という輝かしい成績を残しました。しかし、2011年にフェイスブックの設立者であるマーク・ザッカーバーグとの間で行われた裁判の影響で、2人が2012年のロンドンオリンピックに出場することはありませんでした。
ウィンクルボス兄弟が出場しなかったために、ボート競技でアメリカ選手を応援する人は北京オリンピックに比べて大きく減ってしまったそうです。
Facebookを訴訟
ウィンクルボス兄弟は、フェイスブックの設立者のマーク・ザッカーバーグを訴訟しており、「ソーシャルネットワーク」という映画にもなるなど、大きな話題になりました。
兄弟がザッカーバーグさんに出会ったのはハーバード大学に在学中のことでした。2003年にウィンクルボス兄弟は、ハーバード大学の学生たちのコミュニケーションツールとなるような「コネクト・ユー」と呼ばれるSNSの創設を決意します。
しかし、2人にはSNSを立ち上げられるだけのコーディングの知識が無かったため、その分野について詳しいマーク・ザッカーバーグにSNS創設の話を持ち掛けました。
しかし、2004年にフェイスブックが公開される直前、ザッカーバーグさんはウィンクルボス兄弟に「今は忙しい」といってコネクト・ユーのプログラミングを進める手を止めてしまいます。
その数週間後にザッカーバーグさんは自身が創設したフェイスブックを公開し、それを見た兄弟は自分たちが開設しようとしていたSNSにあまりにも似ていることから、「フェイスブックの基となるアイディアを考え出したのは自分たちだ」とザッカーバーグさんを訴訟することにしたのです。
裁判が終わるまで5年の月日がかかりましたが、判決は65000万ドル、日本円にして72億円もの損害賠償をザッカーバーグさんがウィンクルボス兄弟に支払うことになりました。
ビットコインと出会い、億万長者に
ウィンクルボス兄弟は、フェイスブックの訴訟で勝ち取った65,000万ドルの一部を使ってビットコインへの投資を始めます。2013年当初は、ビットコインの存在もまだまだ知られていなかったため、1ビットコインの当初の値段は120ドル、日本円にして約13,000円ほどでした。
しかし、どんどん多くの人に知られ知名度が上がったことからビットコインの値段も大幅に高くなり、2018年現在では、1ビットコインにつき7,000ドルで日本円に直すと780,000円にまで上がりました。
大学で学んだ知識と直観を武器に、2013年に11,000ドルもビットコインに投資したウィンクルボス兄弟ですが、その金額も最近では10億ドル、日本円にして1,126億円まで増えたそうです。
仮想通貨取引所ジェミニの運営
ウィンクルボス兄弟は、Gemini(ジェミニ)というアメリカの大手仮想通貨取引所を運営しています。Gemini(ジェミニ)は2015年に設立されており、ニューヨーク州から認可を受けている信頼性のある取引所になります。
また、Geminiは、「NASDAQとのパートナーシップ」、「大口取引の市場への影響を軽減するサービスの導入」など話題になることも度々にあり、今後さらに注目度がアップしていく可能性がある取引所とも言えるでしょう。
ビットコインETF(上場投資信託)を申請
ウィンクルボス兄弟は、SEC(米国証券取引委員会)に対して、複数回ビットコインETFを申請し、大きな注目を集めました。ビットコインETFとは、ビットコインに関する何らかの指数に連動する上場投資信託のことで、承認されることで機関投資家の参入が期待できるため、兄弟の申請は大きな注目となっていました。
残念ながら、ウィンクルボス兄弟の申請は却下されてしまいましたが、兄弟はGeminiのスタッフを増員するなど、前向きに仮想通貨事業に取り組み続けています。ウィンクルボス兄弟のETFの却下については、【SECがウィンクルボス兄弟のビットコインETFの申請を再度拒否!】を参考にしてください。
ウィンクルボス兄弟の資産
アメリカのフォーブスによると、2018年にウィンクルボス兄弟は「仮想通貨長者ランキング」で世界4位にランクインしています。ウィンクルボス・キャピタルという会社を自分たちで経営していることもあり、それぞれの資産は10億ドル、日本円にして1200億円ともいわれています。