近頃では、スマホアプリだけでFX取引を行うトレーダーも増えてきています。外出先でも気軽にトレードが楽しめるスマホアプリは、仕事が忙しくまとまった時間が取れないというトレーダーにもおすすめのツールです。
今回の記事では、LINEFXとGMOクリック証券(FXネオ)のスマホアプリのスペックについて比較していきます。
FX会社のスマホアプリの比較ポイント
そもそもFX会社のスマホアプリを比較する際は、どのようなポイントに注目すればいいのでしょうか?ここからは3つのポイントを紹介します。
①注文機能の比較
まずは、注文機能のラインナップを比較しましょう。スマホアプリでの取引は、手軽さやスピーディーさが重要な点となります。
なぜなら、スマホアプリで取引する人の多くは移動時間や休憩時間などの隙間時間に取引したいという意向があるためです。たとえば注文が完了するまでのステップが多いなど、取引が簡潔に終えられない仕様のアプリはおすすめとはいえません。
スピード注文などの機能が搭載されているアプリであれば、手軽に注文を終えられるため取引チャンスも逃さないでしょう。
②テクニカル分析の種類
FX会社のスマホアプリを比較する際は、搭載されているテクニカル分析の種類も確認しましょう。スマホアプリには取引の手軽さを求める一方で、PCツールと同様にテクニカル分析を行いたいと考えるトレーダーも多くいます。
どのテクニカル分析をメインで利用するかはトレーダーによって異なりますが、多彩なテクニカル分析の種類を搭載しているスマホアプリであれば、多くのトレーダーのニーズに応えられます。
自分が利用するテクニカル分析の手法が決まっているのであれば、使いたいチャート機能が表示できるか事前に確認しておきましょう。
③チャートの分割表示機能
3つめのポイントは、チャートの分割表示機能についてです。複数の通貨ペアを取引したいときは、チャートの分割表示機能が欠かせません。
チャートの分割表示機能では、スマホ画面をいくつかに分割して複数のチャートを一度に確認できるため、取引のチャンスを逃がさずに済みます。
FX会社によってはスマホアプリにチャートの分割表示機能が搭載されていないところもあります。その場合はスマホ画面の表示を何度も切り替えないといけないため、手間がかかる上に取引のチャンスを逃がしてしまうこともあるかもしれません。
複数の通貨ペアでのトレードを検討している人は、チャートの分割表示機能は必須といえます。
LINEFXとGMOクリック証券のアプリスペックの比較
ここまで解説してきた3つの比較ポイントを踏まえた上で、LINEFXとGMOクリック証券(FXネオ)のスマホアプリのスペックを比較していきましょう。
以下の表に基本的な機能の比較をまとめています。
アプリ搭載機能 | LINEFX | GMOクリック証券 (FXネオ) |
注文機能の種類 | ・ストリーミング注文 ・成行注文 ・指値注文 ・逆指値注文 ・OCO注文 ・IFD注文 ・IFD-OCO注文 ・全決済注文 | ・スピード注文 ・成行注文 ・指値注文 ・逆指値注文 ・OCO注文 ・IFD注文 ・IFD-OCO注文 ・チャート注文 |
テクニカル分析の種類 | ・移動平均線 ・ボリンジャーバンド ・一目均衡表 ・エンベロープ ・MACD ・ストキャスティクス ・モメンタム ・RSI ・DMI ・ヒストリカル・ボラティリティ ・サイコロジカル | ・単純移動平均線 ・指数平滑移動平均線 ・ボリンジャーバンド ・一目均衡表 ・平均足 ・MACD ・RSI ・DMI ・ADX ・ストキャスティクス ・RCI ・スーパーボリンジャー ・スパンモデル |
チャート分割表示数 | 4分割 | 4分割 |
取扱通貨ペア数 | 23通貨ペア | 20通貨ペア |
最小取引単位 | 1,000通貨 | 1万通貨 |
最大レバレッジ | 25倍 | 25倍 |
その他の搭載機能 | ・経済指標や為替相場の急変動のお知らせをLINEで受け取れる | ・デモトレード ・トレード日記や期間損益で日々の取引結果を記録・確認できる |
LINEFXとGMOクリック証券のスマホアプリの特徴を見てみると、それぞれ注文機能やテクニカル分析に多彩な種類が揃えられており、多くのトレーダーが使いやすい仕様になっています。
そのため、よほどマイナーなテクニカル分析やトレード手法を取らない限りは、どちらのスマホアプリも不便なく使うことが可能です。
また、チャートの分割表示機能についても2社ともに4分割で表示できるため、複数の通貨ペアをトレードする際もスマホで難なく取引できます。
ただし、そもそものFX会社の取引ルールには少し差異があるという点には注意が必要です。
特に、最小取引単位についてはLINEFXが1,000通貨、GMOクリック証券が1万通貨となっているため、少額取引を行いたければLINEFXの方がおすすめです。
また、取扱通貨ペア数については、僅差ですがLINEFXの方が上回っている状況です。マイナー通貨ペアでの取引を検討している際はLINEFXの方が使い勝手がいいといえます。
LINEFXのアプリの特徴
SNSアプリで有名なLINEは、金融サービスでも事業を展開しています。LINEFXはLINE証券が提供するFX取引専用アプリです。
LINEFXではその運営企業の特性を活かして、「LINEのアカウントから口座開設が行える」、「不明点をLINEのトークから問い合わせできる」といった利便性の高いサービスが提供されています。
また、相場の急変動や経済指標をLINEでお知らせしてくれるため、情報収集も手軽に行えるのも嬉しいポイントです。
LINEFXアプリに向いている人とは?
上記のLINEFXの特徴を踏まえると、LINEFXはこんな人におすすめです。
・LINEと連携して手軽に情報収集を行いたい人 ・口座開設に時間や手間をかけたくない人 ・カスタマーサポートに不明点を尋ねながら取引したい人 |
上記に当てはまる人は、まずはLINE FXで口座開設を検討してみてはいかがでしょうか?
GMOクリック証券のアプリの特徴
GMOクリック証券は「FXネオ」というFX取引サービスを提供しており、その取引ツールの1つとしてスマホアプリが利用できます。
GMOクリック証券では、スマホアプリでデモトレードが利用できるため、取引画面の使用感や画面の見やすさなどをあらかじめ確認することが可能です。
また、GMOクリック証券では「FXトレード日記」や「期間損益」の機能で、日々の取引結果を簡単に記録・確認できます。そのため、過去の取引記録を残しておきたい人や、取引結果を分析したいという人にはおすすめの機能です。
さらに、GMOクリック証券のスマホアプリはApple watchでチャートを確認・発注できるため、わざわざスマホアプリを開かなくても手軽にトレードを行えるという魅力もあります。
GMOクリック証券のアプリに向いている人とは?
上記の特徴を踏まえた上で、GMOクリック証券はこんな人におすすめです。
・デモトレードで取引を体験してみたい人 ・Apple watchでスマートに取引を行いたい人 ・日々の取引記録をつけたい人 |
デモトレードから始めてみたい初心者の方から、外出先で便利に取引がしたい中上級者の方まで様々な人に使いやすい仕様となっています。
まとめ
この記事では、LINEFXとGMOクリック証券のスマホアプリを比較してきました。それぞれの注文機能、テクニカル分析、チャートの分割表示機能については大きな差はありませんでした。
しかし、LINE証券では少額取引が可能である点やLINEとの連携サービスが多い点から、初心者におすすめの機能が多く搭載されているといえます。
一方、GMOクリック証券ではアプリで取引記録がつけられたり、Apple watchで注文ができたりと、スマートに取引できる機能が揃えられています。
それぞれにメリットがあるため、自分の取引スタイルに合ったFX会社やアプリを選ぶと良いでしょう。