FXの取引時間はいつ?時間帯による値動きの特徴も解説!

FXは株式取引に比べ、取引時間が長いことが特徴です。

 

日本の株式市場で取引をする際は平日9時~15時に取引時間が限定されていますが、FX取引は平日の24時間で取引が可能です。そのため昼間は仕事が忙しい方でも、自分のライフスタイルに合わせた時間で取引を楽しめるでしょう。

 

しかし、為替市場の値動きは24時間一定というわけではありません。どの地域の市場がオープンしているかによって市場参加者の数や、値動きのクセが変わってきます。

 

市場参加者が少ない時に取引をするとスプレッドが広がってしまうことがあるため、取引時間帯による特徴は必ず押さえておきたい点といえるでしょう。

 

この記事ではFXの取引時間と、時間帯による値動きの特徴を解説していきます。

FXが取引できる時間帯

 

FX取引が行われる外国為替市場は「インターバンク市場」と「対顧客市場」の2つに分けられます。

 

インターバンク市場では、銀行や証券会社が参加して取引を行っており、一般の投資家は参加できません。そのため、一般投資家は対顧客市場で金融機関と取引を行う仕組みとなっています。

 

FX取引は、この外国為替市場がオープンしている時間帯に取引ができます。

 

平日は24時間取引ができる

 

外国為替市場は24時間どこかの国でオープンしています。

 

したがって、FX取引は平日は24時間取引が可能です。仕事が終わった後の夜間でも取引ができるため、昼間は仕事が忙しいという方でも、自分のライフスタイルに合わせた時間帯でFX取引を行えます。

 

また、日本が祝日であっても海外市場が開いている時は取引を行えるようになっており、この自由度がFX取引の魅力ともいえるでしょう。

 

サマータイムと冬時間で取引時間が異なる

 

FXの取引時間は米国の標準時間によって異なります。

 

米国はサマータイム制を導入しているため、時期によって標準時間が異なり、FXの取引時間もそれによって変動します。

 

サマータイム3月第2日曜日~11月第1日曜日
冬時間11月第1日曜日~3月第2日曜日

 

それぞれの標準時間に合わせて、FX会社が取引時間を定めています。ここでは、楽天証券の取引時間を例に見てみましょう。

 

サマータイム月曜 午前7時00分~土曜 午前5時55分
冬時間月曜 午前7時00分~土曜 午前6時55分

 

サマータイムと冬時間では取引時間が1時間異なるため、標準時間が切り替わる3月と11月は注意が必要です。

 

またFX会社によっては営業日の早朝にメンテナンス作業を実施しているところもあり、数十分ほど取引停止となることもあるため、あらかじめFX会社のHPで確認しておくと良いでしょう。

 

FXが取引できない時間帯

 

FXは外国為替市場が閉まっている間は取引ができません。ここからは外国為替市場が休場となる日程について見ていきましょう。

 

土日

 

土日は世界の多くの国の市場が休場となるため、基本的には取引不可となります。

 

ただし例外として、中東アラブ諸国の一部は土日を平日としているため、為替市場(バーレーン市場)がオープンしています。ここで米ドルなどの取引を行うことも可能ですが、市場参加者が少なく、流動性も低くなっていることから取引参加はあまりおすすめできません。

 

週末の取引時間についてはFX会社によって異なりますが、概ね土曜日の朝6~7時頃に取引が停止となり、月曜日の朝7時頃から再開されます。

 

土日に大きな災害や政変など市場に大きな影響を及ぼす出来事があった際は、月曜日の市場オープンと共に大きく値動きすることがあります。

 

週末にポジションを持ち越すと、月曜日の大きな変動に耐え切れず損失が発生することもあるため、金曜日には手仕舞いをしておくと良いでしょう。

 

クリスマス

 

クリスマスはロンドン市場やニューヨーク市場が休場となるため、取引時間が短縮されます。

 

外国人投資家はホリデーに入るため、市場参加者も少なくなることが特徴といえるでしょう。それに伴いマーケットの流動性が低くなるため、突然市況が急変することもあり得ます。

 

損失を抱えるリスクを抑えるためにも、この時期はなるべくポジションを控えておくと良いかもしれません。

 

年末年始

 

1月1日はどの国も祝日としているため、FX取引ができません。

 

元日だけでなくクリスマス以降年末にかけては市場参加者も少なくなるため、積極的な取引は控えたほうが良いでしょう。

 

FX会社でもクリスマス前~年始までは、スプレッドの広告提示を行わない会社が多く、このことからもスプレッドの急変の可能性が高いことが窺えます。

 

時間帯による値動きの特徴

 

平日の24時間取引が可能なFXですが、24時間一定の動きをしているわけではありません。どの国の為替市場がオープンしているかによって、市場参加者の数や値動きも変わってくるのです。

 

ここからは1日の時間帯による値動きの特徴を見ていきましょう。

 

東京市場 (日本時間8時~17時)

 

東京市場がオープンしている時間帯は、中国やシンガポール、オーストラリアなどの市場も同時にオープンしています。

 

東京市場では朝9:55に金融機関が仲値(TTM)を決定します。仲値とはその日の為替取引の基準となる値であり、仲値が決められると取引量が増える傾向にあります。

 

したがって9:55前後は為替市場の値動きが活発になり、その後10時すぎにかけて落ち着くことが大きな特徴といえるでしょう。

 

また、日本企業ではゴトー日と呼ばれる5と0のつく日を決済日とする慣習があります。

 

ゴトー日は外国企業へのドルの支払いが必要となることから、ドル需要が高まり円安になる傾向があるといわれています。

 

ロンドン市場 (日本時間16時~26時)

 

東京市場が閉まった後は、まずロンドン市場がオープンします。欧州市場の多くの取引がロンドン市場へ集中するため、多くの市場参加者が集います。

 

取引されるのはユーロやポンドがほとんどであり、欧州で経済指標の発表や、ECBの政策理事会が行われるときなどは大きな変動を見せることもあるでしょう。

 

また欧州もサマータイム制を導入しているため、冬時間は日本時間の17時~27時が取引時間となります。

 

ニューヨーク市場 (日本時間21時~翌6時)

 

世界の中心マーケットであるニューヨーク市場は、日本時間の21時にオープンします。

 

FX取引も最も活発となる時間帯であるため、昼間は仕事で忙しいという方はこの時間帯を狙って取引を行うと良いでしょう。

 

この時間帯は、ドルを基軸通貨とした「対円」や「対ユーロ」のドルストレートの通貨ペアの取引が活発になります。

 

特にロンドン市場と時間帯が重なる21時~26時は取引量が増える傾向にあり、トレンドが大きく動くこともあるでしょう。

 

また、ニューヨーク市場の冬時間は日本時間22時~翌7時となります。

時間帯による値動きの特徴を掴んでFX取引に活かそう

 

FX取引は平日の24時間で取引ができることが大きな魅力です。

 

株式市場のように取引時間を限定されないため、昼間は仕事が忙しいという方でも自分のライフスタイルに合わせた時間帯で取引ができるでしょう。

 

またFXの値動きは24時間一定というわけではありません。どの国の市場がオープンしているかによって、取引される通貨や市場参加者の数が変動します。

 

FX取引を行う際は、そういった値動きの特徴を掴むのを意識するのが成功への近道です。

 

記事の監修者

中島翔

中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。その後国内大手仮想通貨取引所Coincheckでトレーディング業務、新規事業開発に携わり、NYのブロックチェーン関連のVCを経てCWC株式会社を設立。証券アナリスト資格保有 。

Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12



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