インターネットコンピュータ(Internet Computer)の概要
ICPの概要 | ||
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基本情報 | 仮想通貨名 | インターネットコンピュータ(Internet Computer) |
ティッカーシンボル | ICP | |
発行開始年月 | 2017年2月 | |
主な利用用途 | クラウドコンピューティングプラットフォームの構築、スマートコントラクト技術を活用したdApps開発 | |
発行状況 | 発行主体 | DFINITY財団(DIFINITY Foundation) |
発行方法 | ガバナンスに参加する報酬として新規発行される | |
上限発行量 | なし | |
発行可能数の変更 | 不可 | |
発行予定・発行条件 | 投票を成立させるごとにステーキング報酬として新規発行される | |
価格移転記録 | コンセンサスアルゴリズム | PoS(Proof of Stake) |
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インターネットコンピュータ(Internet Computer)の発行主体(財団など)について解説
インターネットコンピュータ(Internet Computer)の発行主体はDFINITY Foundation(DFINITY財団)です。正確にはインターネットコンピュータのプロトコルの中核を為すNetwork Nervous System(NNS)というブロックチェーンをDFINITY財団が管理しています。
DFINITY財団はスイスのチューリッヒに拠点を置く非営利組織です。インターネットコンピュータの構築、保守、普及活動などを行っています。チューリッヒやアメリカ合衆国カリフォルニア州のパロアルト、東京に研究センターを設置しています。
インターネットコンピュータ(Internet Computer)のCEOについて
DFINITY財団のトップを務めるのは、Dominic Williams(ドミニク・ウィリアムズ)氏という人物です。ウィリアムズ氏はイギリス出身のアントレプレナーです。サンフランシスコ州のパロアルトを拠点に、数々のスタートアップを立ち上げました。
また暗号理論家としてビットコインやイーサリアムの開発コミュニティの初期メンバーとして参加していた経歴もあります。2016年10月にDFINITY財団を立ち上げてからは社長兼チーフサイエンティストとして活動しています。
インターネットコンピュータ(Internet Computer)のCTOについて
インターネットコンピュータのCTOに相当する役職に就いているのはチーフサイエンティストのドミニク・ウィリアムズ氏です。ただしエンジニアリング部門のヴァイスプレジデントを務めるエリック・ブラビック氏も大きな役割を果しています。
エリック氏はサウスフロリダ大学を卒業後、20年以上にわたって数多くのテクノロジー企業でCTOやエンジニアリング部門の責任者を歴任しました。
インフラストラクチャの整備やセキュリティの専門家であり、DFINITY財団の手がけるデータセンター事業の専門家として36か国で展開されるデータセンタープロジェクトを推進しています。
インターネットコンピュータ(Internet Computer)のその他主要人物について
DFINITY財団の運営においてはGian Bochsler(ジャン・ボクスラー)氏という人物も大きな役割を果しています。ジャン氏はDFINITY財団の評議員です。
ジャン氏はブロックチェーン事業の経験が豊富なアントレプレナー、ファンドマネージャーで、ヨーロッパを代表する仮想通貨取引所Bity(ビティ)を設立しました。DFINITY財団では評議員としてスイスでの事業の監督を支援しています。
インターネットコンピュータ(Internet Computer)の発行方法、発行条件
インターネットコンピュータではNewron(ニューロン)と言われるものにインターネットコンピュータをステーキングし、ガバナンスに参加することで報酬の獲得が可能です。
NNSでは技術的な問題に対してニューロンを通してコミュニティの投票を行い、結果に従う民主的な構造を採用しています。報酬はニューロンからステーキング参加者へ行き渡ります。
インターネットコンピュータ(Internet Computer)のコンセンサスアルゴリズム
インターネットコンピュータのコンセンサスアルゴリズムはPoS(Proof of Stake)をベースにしたものです。Threshold Relay(閾値リレー)と言われるプロトコルを採用しています。
Threshold Relayはドミニク・ウィリアムズが考案したプロトコルです。Random beacon(ランダムビーコン)と言われる乱数を用いることで、複数のブロックチェーンで構成されるインターネットコンピュータでも正しいブロックを生成することができます。
メリット
Threshold Relayのメリットは圧倒的な承認速度を実現している点にあります。Threshold Releyによってインターネットコンピュータは約5秒に1度ブロックを生成可能であり、即時性の高いネットワークを構成します。
またThreshold Relayではボネ・リン・シャム署名(BLS署名)と言われる技術を導入することで、確実なファイナリティを実現しました。そのため金融機関などでもインターネットコンピュータの技術を導入できます。
デメリット
一般的にPoSのデメリットとしては、まず取引記録の承認に携わる人が限定されることにあります。独占的に取引を承認することで不正が簡単に可能です。またステーキングされる量が増えることで、仮想通貨の流動性が低下してしまうおそれもあります。
現状、Threshold Relayのデメリットはまだ表れていません。ただしインターネットコンピュータでガバナンスに参加するためには、最低でも半年ステーキングする必要があるため今後流動性が低下するおそれはあります。
インターネットコンピュータ(Internet Computer)のプロジェクトポリシー(発足の目的・背景など)
インターネットコンピュータは分散型のクラウドコンピューティングプラットフォームを構築するプロジェクトです。
現状、クラウドコンピューティングサービスはAmazon Web Service(AWS)やGoogle Cloudなど大企業によるものが大多数です。大企業によるサービスはプラットフォームリスクや不正流出のリスクもあり、利用者に不利益をもたらす可能性があります。
そこでインターネットコンピュータは真に自由で安全なインターネットを提供しようとしているのです。
インターネットコンピュータのプラットフォームはNetwork Nervous System(NNS)と言われる中核的なブロックチェーンと世界各地に設置されたデータセンターで稼働するSubnet(サブネット)というブロックチェーンで構成されます。
個別のノードもサブネットで稼働する仕組みです。特に開発者はCanister(キャニスター)という状態でサブネットに存在します。キャニスターはインターネットコンピュータを保有し、もうひとつの内部通貨であるCycle(サイクル)に変換することでスマートコントラクトを稼働させます。GAS代をキャニスターが賄っているため、エンドユーザーは仮想通貨を保有せずにdAppsを利用可能です。
プラットフォームの内部通貨であるインターネットコンピュータはGAS代となるサイクルと交換するほかに、NNSのNewron(ニューロン)にステーキングすることでガバナンスに参加できるユーティリティトークンとして機能しています。
インターネットコンピュータ(Internet Computer)のアライアンス、過去のビッグニュース
最後にインターネットコンピュータに関する過去の大きなニュースを紹介します。
2021年1月7日 インターネットコンピュータが20年分のロードマップを公開
この日、DFINITY財団のドミニク・ウィリアムズはブログでインターネットコンピュータの20年分のロードマップを公開しました。
ロードマップは5年、10年、20年のスパンににおける目標が記されています。
今後5年の目標はインターネットコンピュータの知名度が向上し、多くのプロジェクトが実行されることです。また学校などでもインターネットコンピュータについて取り扱うようになり、若い技術者の養成が進みます。
20年後にはインターネットコンピュータをきっかけに物事の仕組みそのものに大きな変革をもたらし、豊かなエコシステムへ成長する予定です。機会の平準化も進み、プライバシーや自由も各ネットユーザーの手に取り戻されます。
これらは現実的な目標ではなく、あくまで願望です。しかしインターネットコンピュータが気宇壮大な野望を抱いていることが窺い知れます。
2021年5月7日 インターネットコンピュータがメインネットを公開
この日、インターネットコンピュータがメインネットの公開を発表しました。メインネットの公開はMercury Genesis LaunchEventという一大イベントとしてYouTubeで大々的に祝われています。
DFINITY財団が2016年10月に設立されてから、メインネットの公開までに約4年もの月日がかかっています。トークンが配布されたことはありましたが、プロジェクト自体は長く秘密裏にされていました。
Mercury Genesis LaunchEventではドミニク・ウィリアムズのトークライブなどが行われ、長く秘密にされていたインターネットコンピュータの詳細や将来像などが語られました。
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