FUNDINNO(ファンディーノ)とは
FUNDINNOは未上場企業の株式を購入できるサービスです。
運営会社は株式会社日本クラウドキャピタルという会社です。
2015年に設立され、2017年4月よりFUNDINNOを開始しています。
代表取締役CEOの柴原祐喜氏と代表取締役COOの大浦学氏を中心に、公認会計士をはじめとする専門家が多数在籍しています。
応援したくなる事業を手掛けるベンチャー企業に少額から出資し、株主として企業の成長を手助けできます。
将来的にはIPOやバイアウトを目標としており、達成すれば金銭的にも大きなメリットが得られます。
個人投資家保護の観点からも、企業の審査も明確な基準が定められており、審査員全会一致でなければ通過できないといったように厳しい審査が設けられています。
FUNDINNOは日本初の株式型クラウドファンディングサービスでもあります。
クラウドファンディングとは群衆(クラウド)と資金調達(ファンディング)を組み合わせた言葉です。
例えば、日本では購入型クラウドファンディングが普及しています。
これは、独創的な商品の開発を目指す発案者に対して、支援者が予約購入という形で資金を提供するものです。
資金を集めて開発が実現したあかつきには、通常よりも安価に商品を手に入れることができます。
この資金提供とリターンの部分を、株式の購入と配当金に置き換えるのが株式型クラウドファンディングです。
金融商品取引法の改正により、2015年から日本でも実施可能になりました。
クラウドファンディングには、他にも融資型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)があります。
ソーシャルレンディングについては、こちらの記事『ソーシャルレンディングとは?その仕組みやメリット・デメリット、リスク回避方法を解説!』で詳しく解説しています。
ソーシャルレンディング業者19社をまとめて紹介している記事『【ソーシャルレンディング19社を比較】おすすめ業者をランキング形式で紹介!』もあるので、気になる方はご覧ください。
FUNDINNO(ファンディーノ)の特徴
個人で未公開企業の株式を購入できる
FUNDINNOはオンラインで未公開株取引を扱う日本初のサービスです。
公開されている株式ならば自由に取引できますが、未公開株の販売等は当該株の発行会社や登録を受けた証券会社しか実施できません。
一般の人が未公開株を購入する機会はほとんどないのです。
その中で、株式会社日本クラウドキャピタルは、日本で初めて第一種少額電子募集取扱業者としての登録を受けた企業です。
この登録によって、個人投資家が未公開株を入手できるようになりました。
金額等の制限はあるものの、投資家の選択の幅を広げる大きな一歩であると言えます。
3つの投資コース
FUNDINNOへ投資できる金額は出資先企業により異なりますが、「10万円」「30万円」「50万円」程度の3コースを設定する企業が多いです。
1株あたりの金額は数百円から数万円のものまで多岐にわたります。
例えば1株1万円の企業ならば、10万円出資すれば10株、30万円出資すれば30株というように、出資金額に応じた株数を取得できます。
FUNDINNO(ファンディーノ)のメリット
少額から投資できる
FUNDINNOは未上場企業へ投資できるサービスですが、10万円程度から投資を始められます。
過去には1万円から投資できる案件もありました。
1社へ1年間に投資できる金額は、法律によって最大50万円までと定められています。
株式投資には数百万円単位の取引が必要な印象がありますが、これなら大金の投資を求められる心配が不要で安心できます。
無理のない範囲で手軽に投資できるのがメリットです。
エンジェル税制が適用される
FUNDINNOの案件の中にはエンジェル税制が適用されるものがあります。
エンジェル税制とは、ベンチャー企業への投資に対して税金面で優遇措置を受けられる制度です。
創業して間もない企業を応援するために国が設けたものであり、所得税や住民税を軽減できます。
ただし、すべての案件でエンジェル税制が適用されるわけではないので注意が必要です。
まずエンジェル税制の対象となるには創業年数等の条件を満たさなければなりません。
さらに、適用されるためにはベンチャー企業から国への申請手続きが必要です。
たとえ条件を満たしていても、申請手続きに人手を割けずに制度が適用されない可能性もあります。
エンジェル税制が利用できると事前に判明している案件については、募集ページにその旨が明記されます。
記載がなくても適用できる可能性はありますが、あくまでおまけ程度に考えておく方が無難でしょう。
IPOやM&Aで利益が得られる
投資先の企業がIPO(新規上場)を実現したり他の企業にM&A(企業の合併・買収)されれば、多額の利益を得ることが期待できます。
多くの企業はIPOを目標にします。
FUNDINNOの案件ページでは、どの企業もマイルストーンのゴールはIPOとされています。
実現すれば株価の大幅な値上がりが期待できるでしょう。
また、大手企業が事業領域拡大のためにM&Aを実施することも多いです。
この場合も、手持ちの株を買収企業に高値で譲渡できます。
必ずIPOやM&Aができるわけではありませんが、夢のある投資と言えます。
手数料がほぼかからない
手数料がほぼかからないことも魅力です。
株式購入の際の振込手数料だけは必要ですが、他の手数料は全て無料です。
運営に必要な資金は投資先企業が負担するため、投資家は手数料の心配をすることなく投資そのものにお金をかけられるのです。
投資へのハードルが下がるのはありがたいことです。
FUNDINNO(ファンディーノ)のデメリット
すぐに換金できない
デメリットとしては流動性が低く、保有している株をすぐに売却して換金できないことがあげられます。
未上場企業の資金調達が目的であるため、原則として長期保有となります。
上場企業の株式ならいつでも売却して現金化できますが、未上場株の場合はそうはいきません。
まず未上場のため、市場で取引することはできません。
適切な取引金額を知ることができる株式相場もなく、価格が明確ではありません。
銘柄によっては、株主総会で譲渡の承認が必要だという譲渡制限がかけられることもあります。
たとえ株の譲渡先を見つけられても譲渡が認められない可能性があるのです。
IPOやM&Aがされずに上場できなかった場合、いつまでも換金できずに株を保有し続けることになります。
更に、もし企業が倒産した場合は持っていた株は価値が無くなり、大きな損失となってしまいます。
非上場株式を売買できる株主コミュニティとの連携が企画されているようですが、2019年4月現在ではまだ株式コミュニティでFUNDINNO案件銘柄の取り扱いはありません。
投資をするなら、当面は使用しない余裕資金を充当する必要があります。
ハイリスクハイリターン
ベンチャー企業への投資はハイリスクハイリターンです。
今後大きく成長して多額の利益を得られる可能性がある一方で、倒産して資金が戻ってこない可能性もあるのです。
実際に、2018年12月にはFUNDINNO案件企業の倒産が起きました。
投資においては最悪の場合も想定する必要があります。
元本保証がない
FUNDINNOは元本が保証されていません。
投資先の企業が倒産すれば、株式はただの紙切れになってしまいます。
そのようなリスクも踏まえた上で、余裕資金で投資をするようにしましょう。
運営企業の倒産リスク
通常の証券会社の場合、万が一倒産しても投資者保護基金から1人あたり1,000万円まで補償されます。
ですが、FUNDINNOを運営する日本クラウドキャピタルは投資者保護基金に加入していません。
少額の投資型クラウドファンディングを盛り上げるため、運営会社は投資者保護基金への加入義務が免除されるのです。
運営会社自体も、2015年設立のベンチャー企業と言える会社です。その点は心に留めておきましょう。
FUNDINNO(ファンディーノ)の口座登録方法
事前準備
口座準備のために、まず下記のものを準備しておきましょう。
登録作業をスムーズに進められます。
- 本人確認書類(写真付きの身分証明書:運転免許証、パスポート、マイナンバーカード、写真付き住民基本台帳カード等)
- メールアドレス
- 運用口座
投資家登録
まずはFUNDINNO(ファンディーノ)トップページ(https://fundinno.com/)の「新規登録」ボタンをクリックします。
すると新規登録画面が表示されるので、必要事項を記入して「登録する」ボタンをクリックします。
上の表示が「事業者」ではなく「投資家」になっていることを確認してください。
登録が完了すると、登録したメールアドレスに「登録メールアドレス認証確認」というメールが届きます。こちらをクリックすれば登録完了です。
審査情報を入力する
メールアドレスの認証が完了したら、投資家登録申請に移ります。
まずは手続きの流れを確認し「確認および同意事項へ」をクリックします。
すると書面確認の案内が表示されます。
確認できた書類は「未確認」から「確認済み」へ表示が変更されます。
5つすべてが「確認済み」になったら、同意欄にチェックをつけて「同意して次の画面へ」をクリックします。
続いて、投資家適合性審査に移ります。
投資家審査に影響しますので正直に回答しなければなりません。
投資家として登録するためにはいくつかの条件があります。
以下の条件を満たさない場合は登録できませんので注意が必要です。
- 1年以上の投資経験があること
- 金融資産を300万円以上保有していること
- 年齢が20歳以上80歳未満であること
- 投資資金の性格が余裕資金であること
続いて、投資家情報を入力します。
続いて各種届出の確認に移ります。
本人確認書類の提出
続いて本人確認書類を提出します。
基本的には顔写真付きの身分証明書が必要です。
スマートフォン等で撮影した画像をアップすればOKです。
審査結果の通知
登録の2、3日後にはメールで審査結果が届きます。
また、同じく登録の3日後頃に郵送で書類が届きます。
本人限定受取のため、在宅時に配達してもらうか郵便局窓口を訪れて受け取る必要があります。
この書類に記載されたアクティベートコードをサイト上で入力すれば、登録手続きは完了となります。
FUNDINNO(ファンディーノ)の評判や口コミ
FUNDINNOは各所から注目を受けており、ひとたび募集を始めればあっという間に目標金額を達成する案件が続出しています。
アパレル業界がどこまで変わっていくのか。予想もつきませんが、服を着ない人はいませんから服は世界まで変えていける。アパレル業界には期待です。 / <アパレル界再興戦略>熱狂的ファンがつくブランドは何が違う? (FUNDINNO) #NewsPicks https://t.co/ZXQduBdodt
— ルイス (@LouisUQ2) 2018年11月8日
開始からおよそ4時間半で目標額達成しました!☺️㊗️
日本中のカフェを定額制に!大手と個人経営の一杯の価格差解決を目指すスタートアップ - FUNDINNO https://t.co/aEH76M7Ymz— にの@CAFE PASS (@nino_cafetech) 2019年3月14日
個人でベンチャー投資するために適しているという口コミもあります。
NOWはシードステージの出資が中心ですのでファンドの金額は大きいですが、一社辺りの出資はそこまで多くないと思います。
今、個人でベンチャー投資したいならやっぱりFUNDINNOですかね。https://t.co/Rl3Q3NRMaA— メカニック@複業家 (@ipomechanic) 2019年4月10日
ベンチャー企業の上場を期待する声も上がっています。
FUNDINNOからの初上場はまだですか・・・・・
— kenj3e@迷走中 (@kenj3e) 2019年4月14日
その一方で、IPOに期待しすぎない方が良いとの口コミもあります。
どれだけの企業がIPOやM&Aに到達するかは未知数であることも事実です。
なの的には、FUNDINNOからは100件に1~2件程度IPO企業が出ればいい方かなと思っていますの。
未公開株投資によって一攫千金を狙うというよりは、がんばってるベンチャー企業の社長に寄付するくらいの気持ちの方がいいかなと思いますの。— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年4月29日
それでも、投資型のクラウドファンディングは大きな可能性を秘めています。
日本ではまだ始まったばかりの仕組みであり、今後の成長には期待が持てます。
今日は未来の起業するとはって感じで調達についてなどお話をしますがFUNDINNOの事とか話そうかなぁと。
FUNDINNOが起こすであろう資金調達の民主化は未来を感じるよなぁ。 pic.twitter.com/pvtcj1Fs9O— なかまこ (@nakamakoko) 2019年1月9日