クラウドバンク(Crowd Bank)とは
クラウドバンクとは、ソーシャルレンディング業者の一つであり、運営会社は日本クラウド証券株式会社です。
日本クラウド証券は融資型のクラウドファンディングサービスの提供を目的として2013年4月に発足、同年12月にCrowdBank(クラウドバンク)の運営を開始しました。
公式HPには「クラウドバンクは、一般個人を始めとした多くの方々の資金を集約して運用することによって、一般個人の方でも大型投資案件への投資を可能にした、新しい時代の資金運用サービスです。」と記載されています。
累計の応募金額は2014年3月の2.3億円から順調に積み上げ、5年経った2019年4月現在は200倍以上の500億円に達しています。
急成長分野の急成長企業と言えるでしょう。
クラウドバンク(Crowd Bank)の安全性
第一種金融商品取引業
クラウドバンクは、日本で初めて証券会社が提供するソーシャルレンディングサービスとして始まりました。
多くのソーシャルレンディング業者が金融商品取扱業の二種業者であることに対し、クラウドバンクは一種業者であり、純資産や自己資本比率など二種業者と比べ物にならないほどの厳しい法規制の下で運営されています。
累計応募金額(累計投資額)がクラウドバンクよりも上位にあるSBIソーシャルレンディング(2019年3月時点で680億円)も、業界最大手のmaneo(2019年4月時点1600億円)も二種業者であることからも、金融庁の厳しい検査を受けた一種業者であるクラウドバンクの信頼性が高いことが伺えます。
リスク管理
あくまで投資は自己責任ではありますが、クラウドバンクは投資家(私たち)、資金需要者(投資先企業等)、クラウドバンク3者の利害が一致する仕組みを構築するとHPにある通り、投資家の資産保護について以下のように努めています。
資金需要者に対する審査の厳格さ | 経験豊富な審査チームが資金需要者の財務分析や信用調査、連帯保証人の有無など念入りに調査緒を行っています。 |
担保の設定 | 資金需要者からの返済や利払いが滞った場合にも資産を保全できるよう、案件にもよりますが不動産や売掛債権などの担保を設定しています。 |
代表者保証の確保 | 原則すべての案件で、資金需要者の代表者が債務の連帯保証人となっており、貸し倒れや遅延の際には代表者の連帯保証によって資産を保全します。 |
クラウドバンク(Crowd Bank)のメリット
少額から運用できる
クラウドバンクのメリットの一つとして、少額(1万円)から投資可能な点が挙げられます。
投資に不安がある方やまとまった資金のねん出が困難な方にとってハードルが低く、始めのとっかかりとしては最適と思います。
最小投資金額が1万円というのはその他ソーシャルレンディング事業者とあまり差はありません。
しかし、クラウドバンクの特徴的なメリットはその先にあります。
クラウドバンクは最小投資金額に関しては他社並みですが、投資単位(一口)が1,000円となっており、ひとつの案件に対し11,000円や15,000円といった1,000円刻みの投資ができます。
「そんな些細な事が特徴とか、メリットと言えるの?」とお思いかもしれませんが、これは少額投資家にとって非常に大きな意味を持ちます。
資産運用を行う際に意識していただきたいのは複利の活用ですから、利息を含めて戻ってきた(償還された)お金は使ってしまうのではなく即座に再投資することで資産が雪だるま式に増えていきます。
その際、口数が1,000円単位というのが非常に重要な意味を持ちます。
10万円ぐらいの投資金額であれば償還時に数千円の利息となり、投資単位が一口1万円の業者であった場合、投資金額が次回も10万円となり複利(雪だるま効果)が狙えません。
一方、一口1,000円のクラウドバンクであれば、利息分の数千円をきっちりすくい上げて再投資に回せるので資産を休ませることなく効率の良い運用ができます。
また、クラウドバンクは毎月分配型ですので100万円以上のまとまった金額で運用している場合でも毎月の分配金額は数千円となり、一口1,000円のクラウドバンクの特徴は十分メリットと言えるでしょう。
利回りが高い
クラウドバンクのサイトでは、登録しなくても現在募集中の案件が確認できます。
タイミングにもよりますが、だいたいいつも3~4案件の募集を行っています。
利回りとしては6~7%台が中心であまりばらつきはありません。
実績として平均年利6.79%とHPには載っています(2018年3月末までの3年間に運用終了したファンド実績値という注釈あり)。
ここから税金20.315%が引かれますので実質平均利回りは約5.4%となります。
利回りとしては他社と比べても十分高く、これだけでもメリットと言えるでしょう。
案件が多い
上述の高利回りであるというメリットをさらに補強する優位な点がその案件の内容です。
多くのソーシャルレンディング業者も平均利回りをPRとして載せています。
しかし実際は案件ごとに利回りにばらつきがあり、高利回りの案件が少なかったり、人気の案件は先着申し込み順などであっという間に募集金額に達してしまうケースもありなかなかPR通りの運用実績が見込めないことがあります。
しかし、クラウドバンクは同内容の案件を一括先着順で募集するのではなく、期間を区切って複数回募集しますので無駄なクリック合戦や運任せの抽選に巻き込まれることなく投資が可能です。
つまり複数回募集による募集期間の長さが特徴であり、平均6.79%という高利回り案件に安定してエントリーすることが可能となります。
また、運用期間が5~8か月程度の短期案件も多く扱っておりますので長期投資をリスクと捉える方のニーズにもマッチしますし、急な出費への対応など小回りの利く資金繰りが可能となります。
クラウドバンク(Crowd Bank)のデメリット
クラウドバンクのデメリットを以下に記載します。
しかし、これはクラウドバンクというよりもソーシャルレンディング投資の、と読み替えていただいた方が良いかもしれません。
貸し倒れのリスク
ソーシャルレンディング投資は元本保証ではありませんので、投資先の企業の経営状況によっては元本割れを起こす場合があります。
そのため、案件の見極めや保証体制についても事前に把握しておく必要があります。
クラウドバンクでは案件ごとに、担保・保障の有無が一目で分かるよう明記されています。
そういった部分も検討項目としてしっかりチェックする習慣も身につけましょう。
ちなみに、クラウドバンクはサービス開始から現在まで貸し倒れが発生したことはありません。
運用中は現金化できない
ソーシャルレンディング投資は、銀行の預金とも株式や債券とも違いますので、途中で解約や権利の売買といったことはできません。
急な出費で資金繰りに困らないよう投資は余裕資金で行うようにしましょう。
早期償還が多い
クラウドバンクは早期償還が多いと言われています。
早期償還とは、資金需要者(投資先の企業)が借りたお金を予定の返済期限より早期に完済した場合の取り扱いです。
早期償還が行われると想定していた利益が得られなくなるというデメリットがありますが、逆に、運用中は資産が動かせないというデメリットを解消するとも考えられます。
長期運用を計画していた方にとってはデメリットかも知れませんが、実際に運用されていた期間の利息についてはしっかり受け取れますので、正しく投資出来た証としてポジティブに受け止め、次の投資へのギアを挙げるモチベーションとしていただければと思います。
クラウドバンク(Crowd Bank)の口座開設方法
ここまでの解説で、「クラウドバンクやってみようかな」と興味がわいた方は、具体的な投資案件の選定などは置いておいて、とりあえず口座開設を行いましょう。
というのも、クラウドバンクを始めソーシャルレンディングの口座開設には約1週間(祝日や申込件数などの兼ね合いによって前後する)要するので興味がわいたら行動に移し、口座開設までの待機期間に投資案件など吟味するのが良いと思います。
事前準備
- メールアドレス
- 本人確認書類(運転免許証がベターです)
- マイナンバーカード(通知カードでも代用可)
- 預金通帳(投資資金の入出金の際に使う預金口座情報の入力に必要です)
本人確認書類とマイナンバーカードは画像をWEBにてアップロードしますので、事前にJPEG画像を保管しておくとスムーズです。
会員情報を入力・口座開設を申し込む
口座の開設に向けて、まずは『口座開設申し込み』です。
クラウドバンク公式サイト(https://crowdbank.jp/lp/)トップ、右上の口座開設をクリックします。
『お取引開始までの手順』が表示されます。
口座開設お申込み → 各種書類等提示 → 審査 → 口座開設の4ステップあることが分かります。
順を追って解説していきます。
はじめに仮登録を行います。
メールアドレス、パスワード、秘密の質問などを入力し、クラウドバンクの「個人情報保護法」「クラウドバンク利用規約」を確認し、チェックを入れ『次へ』をクリックします。
『次へ』をクリックすると、入力したメールアドレスに『仮登録のご確認とIDのお知らせ、口座開設手続きのご案内』というタイトルの確認メールが届きます。
その確認メール文で自身のID(8桁の数字)が通知されます。
口座の種類を選択する画面が出てくるので、『個人で登録する』を選びます。
次は基本情報の入力です。
名前や国籍など自身の情報を入力していきます。
銀行口座の情報もここで入力します。
クラウドバンクは米ドルによる外国案件にも投資ができるので、米ドル出金口座情報というのも入力できます。
ただ為替リスクもありますので初心者の方はひとまずパスして次へ進みましょう。
これは後からでも登録が可能です。
投資経験を選択して入力します。
重要事項の確認・同意
その他いろいろな確認書面に目を通し、チェックしながら進めていきます。
入力、チェックが終わった段階で『送信する』をクリックします。
本人確認書類の提出
事前に準備していた本人確認書類(運転免許証など)をアップロードします。
免許証の住所と現住所が同じであれば裏面のアップロードは不要です。
『本人確認書類アップロード』をクリックし、アップロードが正常に完了すると『本人確認書類アップロード完了メール』が届きます。
マイナンバーを登録する
本人確認書類のアップロードと同様です。
事前に準備していたマイナンバーを入力し、マイナンバーカードまたは通知カードをアップロードします。
カードの住所と現住所が同じであれば裏面のアップロードは不要です。
『登録する』をクリックし、アップロードが正常に完了すると、『マイナンバー登録受付のお知らせ』というメールが届きます。
ここまでで事前審査への登録が完了です。
完了
審査への登録から最短約1営業日で、『口座開設審査完了のご報告』というメールが届きます。
登録した住所に審査完了通知を郵送する旨の記載がありますので、届くのを待ちましょう。
書留で届くので不在の場合は再配達などの対応が必要です。
審査完了通知を受け取ったら、クラウドバンクのHPを開き、IDとパスワードを入力しログインします。
すると『初めてログインされるお客様』というウィンドウが出てきますので、封筒の中にある着荷証明番号を入力します。
これで口座開設が完了となり、『口座開設完了のご報告』というメールが届きます。
クラウドバンク(Crowd Bank)の口コミや評判
クラウドバンクで実際に投資した方の口コミを集めました。
クラウドバンクは投資案件がめちゃくちゃ多いですね〜。いつサイトを見ても募集しているような状況です。 投資家としてはいつでも投資できる状況にあるのはありがたいですね。 ひとつの案件に多額を投資してしまうのは、リスクの面から考えるとあまり良い状況ではありません。 クラウドバンクは募集案件が多くあるので、リスク分散が可能です。
貸倒れや元本割れリスクを自分でコントロールできない(ソーシャルレンディング事業者頼み)、 いったん融資したらやることがないので、あんまり楽しくない(^_^;)、 という理由でソーシャルレンディングからはしばらく離れようかなと思っています。
この方はクラウドバンクというよりはソーシャルレンディングのリスクと、投資後の静観という部分でやめてしまったようです。
クラウドバンクはバランスの良いサービスとして、かなりおすすめできますね。 1万円から始められるので、まずは試してみて下さい!