D9クラブとは？詐欺と言われた案件の現在や仕組みを徹底解説！

D9クラブとは？

D9クラブとは、デニーロ・サンタナ氏が会長を務めていた2003年創業のブラジルの投資会社です。投資家から集めた資金で、世界有数のブックメーカーである「Bedfair（ベットフェアー）」に十数年間投資を続け、安定した利益をあげていると言われていた会社です。

また、D9クラブはHyip（「High Yield Investment Program」の略で高配当投資プログラムのこと）に該当し、日利0.5～1%以上、月利15～30%以上の配当を受けることができるとされていました。

Hyipについてさらに詳しく知りたい方は、【HYIP（ハイプ）の意味とは？仕組みやこれまでに飛んだ案件を徹底解説！】を参考にしてください。

HYIP（ハイプ）の意味とは？仕組みやこれまでに飛んだ案件を徹底解説！

2018.9.26

HYIPとは？ HYIPは、High Yield Investment Programの略称のことで、「高収益投資プログラム」という意味になっています。HYIPの特徴は、その名の通...

しかし、D9クラブは配当が支払われない、会長が逮捕されるなど、詐欺であった可能性が非常に高く、危険な投資先であるとされています。

D9クラブの仕組み

オンラインスクール

ブラジルの法律で不特定多数から資金を集めて投資を行うことが禁じられたため、D9クラブは、オンラインスクール"会員"という形式を取っており、プランに応じた初期費用と毎月の授業料を支払うことで、配当を受け取ることができる仕組みになっていました。

例えば、ブロンズ会員の場合、初期費用299ドル＋授業料月50ドルを払うことで、週に12.75ドルの配当が52週にわたって受けとれるという仕組みになっていました。

ゴールドプラストレーダーの場合、元金となる初期費用の登録費が2000ドル（22.6万円）と少々高いですが、本当にプラン通り配当が支払われた場合、複利を活用すると、高い収益率を得ることができるようになっていました。

アフェリエイトの仕組み

D9クラブはMLM付の投資案件であり、直接的な紹介報酬である通常のアフェリエイト以外にも、多くのアフェリエイト制度を設けていました。

D9クラブの現在

配当が支払われず、被害者の会が発足

2017年から、出金停止や着金滞納問題が深刻化し、会員の不満が募るようになりました。売りにしていた高配当も未払いが常態化し、2017年には被害者の会が発足するに至りました。

D9クラブの被害総額は689億円とも言われており、実際に運用は行っておらず、新規会員からの初期費用などを配当にあてる「ポンジスキーム」を用いた詐欺であることが強く疑われています。

会長であるデニーロ・サンタナ氏がドバイで逮捕

D9拠点であるブラジルのポルト・アルクレにあるサピランガ刑事裁判所から予防拘禁の要求があり、デニーロ氏の名前が国際刑事警察機構（ICPO）が発行する手配書に掲載されたことで、同氏はドバイで逮捕されました。